立方体をリアルに描くコツとしては、
面ごとの明るさを考える、反射光を描く、最暗部であるオクルージョン・シャドウを描く、
といった点がポイントです。
実際に描いている様子と共に、ポイントを抑えながら説明していきます。
また、基本図形をリアルに描くことは、絵の上達に役立ちますよ。様々な対象を描く際に、応用が効くからです。
立方体は非常にシンプルな題材ですが、正確に描写するのは意外と難しいです。
基本図形を正確に描くことは、絵の上達に役立ちます。
どんな題材を描く際も、対象を単純化してとらえることが有効だからです。つまり複雑な細部ではなく、まず大まかな全体の構造を把握するのです。
その際に、基本図形に置き換えます。球体、箱型、円柱、扇型など自分の好きで構いません。基本図形に置き換えることで、格段に対象をとらえやすくなります。
それでは、実際に立方体の描き方を見ていきます。
描く際は、なるべく実物や写真など、質の良い資料を用意して描きましょう。
実際に描いている様子と共に、ポイントを抑えながら解説していきます。
僕は油絵で描いていますが、描き方の基本は他の画材でも同じです。
まずは下絵です。立方体のアタリを描きます。
光源の位置を見定めます。
影のアタリも描きます。
次に、各面、各エリアごとの明るさを考えます。
明暗の正確な設定は、リアルな表現において非常に重要です。
光源の方を向いている面ほど明るく、向いていない面ほど暗くなります。
全体の明暗の調子を、把握し設定しておきます。
陰である、暗い面を描いていきます。
光源を向いていない面、ということになります。
中間の階調の面を描きます。
美術では、中間の階調をハーフトーンと言います。
明るい上向きの面を描きます。
最も光源の方を向いている面、ということになります。
影のエリアを描きます。
暗めから中間調です。
リアルな絵を描く際に、非常に重要なポイントが反射光です。
反射光とは、その名の通り物体からの反射によって照らされる光です。
地面からの反射光が、最も一般的です。
対象の陰の部分に、反射光が表れます。
これを描くことで、写実感やリアル感がグッと増します。
陰の部分に反射光を描き込みます。
中間の階調です。
光源の明るさが強いほど、反射光も強く表れます。
オクルージョン・シャドウ(Occlusion shadow)とは、物体同士が接する部分に出来る最も暗く濃い影のことです。
本影とも呼ばれます。光が入り込めないため、とても暗くなります。
美術だけでなく、現在はCG(コンピュータ・グラフィックス)の分野でも、頻繁に用いられます。
反射光と同様に、これを描くことでリアル感がグッと増します。
立方体と地面の接点に、オクルージョン・シャドウを描きます。
最も暗い階調になります。
全体の調子を整えて完成です。
リアルな立方体が描けました!
お疲れ様です。
リアルな立方体の描き方を解説しました。
基本図形の描き方は、様々な場面で応用が効くので役立ちます。
また描く際のポイントとしては、
といった点が挙げられます。