イスラエルによるガザ地区への激しい攻撃が、国際的な問題として広まっています。
しかしながら、そもそもガザ地区とはどんな場所なのでしょうか?
ガザ地区は、中東の地中海沿岸にある細長い土地です。
北と東をイスラエル、南をエジプトに接し、西側は地中海に面しています。
面積はおよそ365平方キロメートル。これは東京23区の半分ほどの広さしかありません。
この小さな土地に、200万人以上の人々が暮らしています。
人口密度は世界で最も高い地域のひとつとされ、都市部では人が密集して生活しており、住宅もぎゅうぎゅうに建てられています。
ここに住んでいるのは、ほとんどがパレスチナ人です。
特に多いのは、1948年の第一次中東戦争、つまりイスラエル建国の際に土地を追われた人々と、その子孫たちです。
彼らは国際的に「パレスチナ難民」と位置づけられており、ガザは難民とその子孫が世代を超えて暮らしてきた場所だと言えます。
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経済状況は非常に厳しいです。産業は限られていて、失業率は若者を中心に非常に高く、仕事を得られない人が大勢います。
電気や水の供給は不安定で、長時間停電することも珍しくありません。
医療体制も整っておらず、薬や医療機器が不足することが日常的に起きています。
その背景には、イスラエルとエジプトによる厳しい封鎖があります。
2007年にハマスがガザを実効支配してからは、人や物の出入りが厳しく制限されるようになりました。建材や燃料、医薬品なども自由には入らず、住民たちは国際社会からの支援に頼らざるを得ない状況です。
このように、ガザ地区は「小さな土地に多くの人が暮らし、長年封鎖と貧困に苦しんでいる地域」であることがわかります。
そしてここが、イスラエルとパレスチナの対立の最前線となっているのです。