スコッチ無くしてウイスキーを語ることはできません。
その定番にして中心とも言える存在だからです。
今でもウイスキー生産の大半を占めています。
その元祖にして、現役バリバリの王者という訳ですね。
しかし、そもそもスコッチとは一体何でしょうか?
そこでここでは、スコッチをその基本からわかりやすく解説しました。
スコッチをその基本から徹底解説!
その特徴や種類、おすすめまで詳しく紹介しています。
スコッチの面白さや魅力を知ってみましょう。
僕自身ウイスキーが大好きです。スコッチはとても個性豊かで面白いお酒ですよ。
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スコッチとは、イギリスのスコットランドでつくられるウイスキーのことです。
スコットランドはウイスキー誕生の地であり、その中心地です。
そのためスコッチはウイスキーの定番かつ王道であり、その代名詞とも言える存在なのです。
また法律によって厳しく定義づけがされています。
スコットランドは、法律、教育、宗教など様々な面で独自の自治を行っています。
スコッチの特徴は、独特のスモーキーなフレーバーにあります。
ウイスキーに燻製の様な風味があるのです。
これをもたらしているのがピートです。
ピートとは泥炭のことで、植物が堆積してできた石炭の一種です。
ウイスキーづくりでは麦芽を乾燥させる際に、このピートを燃料に混ぜて焚きます。
そうすることで、ピートの燻煙が麦芽に吸収されます。
こうしてスコッチ独特の、スモーキーな香りが生まれるのです。
ピートは寒冷な地域に見られます。日本でも北海道などを中心に広く分布しています。
スコッチウイスキーにはどんな種類があるのでしょうか?
最も基本的なタイプを紹介します。
大麦麦芽のみを原料としたものがモルトウイスキーです。
単式蒸留器で2〜3回蒸留してつくられます。
豊かで複雑な味と香りが楽しめます。
最も基本となる重要なウイスキーです。
トウモロコシ、ライ麦、小麦などを主原料にしたものがグレーンウイスキーです。
連続式蒸留器でつくられ、大量生産することが可能です。
クセや香りは控えめで柔らかな味わいです。
製品化されることは少なく、主にブレンドに用いられます。
上の2つ、モルトとグレーンをあわせたものがブレンデッドウイスキーです。
原酒の種類やブレンドの割合で味が変化します。
クセのない安定した品質を、大量生産することができます。
スコッチの生産地は主に6つに分けられます。
スコットランドの中にも、様々な風土が存在しています。
① ハイランド
② スペイサイド
③ ローランド
④ アイランズ
⑤ アイラ島
⑥ キャンベルタウン
そして蒸溜所のある土地の風土や水質によって、ウイスキーの味は変化します。
そのためスコッチウイスキーは、蒸溜所ごとに個性がハッキリと分かれているのです。
そして各地で、個性豊かなウイスキーが生み出されています。
スコッチウイスキーの中心地がハイランドです。
スコットランドの北側で、山岳地帯が多いです。
氷河に削られた丘陵やフィヨルドなど、北欧に近い地形をしています。
そしてスコッチウイスキーの蒸溜所の多くが集まっています。
様々な味わいのスコッチが、ここから生み出されてきました。
ハイランドの北東部、スペイ川流域には蒸溜所が集中しています。
この一帯をスペイサイドと呼びます。
華やかなフレーバーを持ち、バランスのいいスコッチが生み出されます。
またシングルモルト人気の火付け役でもあります。
ザ・グレンリベットやマッカランなど、有名な蒸溜所が揃っています。
スコットランドの南側地域がローランドです。
エディンバラやグラスゴーなど、主要都市もここにあります。
かつてはスコッチの一大生産地でした。
現在は多くの蒸溜所が閉鎖され、スコッチ生産は縮小しています。
オークニー諸島やスカイ島など、ハイランド沿いに浮かぶ島々をアイランズと呼びます。
それぞれの島ごとに、個性豊かなスコッチが生み出されています。
最北の蒸溜所ハイランドパーク、スカイ島のタリスカーなどが有名です。
強い個性のスコッチを生み出しているのがアイラ島です。
アイラ島のスコッチは、非常にスモーキーでピート香が強いです。
島全体がピート層に覆われ、また木々が少ないことから、伝統的にピートを強く焚くためです。
また島の蒸溜所はすべて海沿いに建っています。
そのためウイスキーに、潮や海藻の様な香りがあります。
キャンベルタウンはかつてスコッチ生産の中心地でした。
多くの蒸溜所が栄え、アメリカへ盛んに輸出を行いました。
しかし、禁酒法の時代になって大きく消費が落ち込みます。
また品質より量産を重視したことから粗悪品とみなされ、ウイスキー産業は衰退していきました。
では次に、普段使いにおすすめのスコッチウイスキーを紹介したいと思います。
お手頃でいながら飲みやすく、美味しいスコッチをピックアップしました。
またハイボールにすれば、どんな料理にもよく合います。
ウイスキーはとても低糖質でカロリーも控えめですよ。
バランタイン
ブレンデッドウイスキーの王道とも言えるのがバランタインです。
40種類以上のモルトを巧みにブレンドし、豊かで滑らかな味わいが特徴です。
バニラや蜂蜜の様な、甘く華やかな香りがあります。
まろやかでバランスが良く、とても飲みやすいスコッチです。
カティーサーク
帆船のマークでお馴染みの、スコッチウイスキーがカティーサークです。
マッカランはじめ、スペイサイドのモルトを中心にブレンドされています。
洋梨や柑橘などを思わせる、爽やかな香りを持ちます。
軽い口当たりの、爽やかで飲みやすいウイスキーです。
ジョニーウォーカー
スコッチの定番とも言えるのがジョニーウォーカーです。
闊歩する紳士がトレードマークです。
また世界で最も飲まれているウイスキーでもあります。
果実の様な甘みとスパイシーさがあり、スモーキーな余韻が残ります。
ホワイトホース
長年に渡り広く親しまれているスコッチがホワイトホースです。
名前はエディンバラにあった「白馬亭(ホワイトホースセラー)」という旅館に由来します。
アイラモルトの傑作、ラガヴーリンをキーモルトとしています。
スモーキーな中に、花や蜂蜜を想わせるフレッシュな香りを持ちます。
軽い口当たりでドライな後味です。
ティーチャーズ
爽やかなスモーキーさを楽しめるのがティーチャーズです。
アードモアをキーモルトとして、選び抜いたハイランドのモルトをブレンドしています。
モルト含有率の高いブレンデッドです。
しっかりとしたスモーキーさの中に、洋梨やリンゴの爽やかな甘い香りを持ちます。
味わいは力強いコクと、シルクのような優しい風味 が合わさります。
それでは高級ウイスキーたちも紹介したいと思います。
やはりシングルモルトがおすすめです。
非常に香りが良く、またとても美味しいです。
蒸溜所ごとに個性が強く表れるのも魅力的です。
シングルモルトは非常に人気が高まっています。
ザ・グレンリベット
シングルモルトの原点とも言えるのが、ザ・グレンリベットです。
1824年に政府公認第一号の蒸溜所となったのが、グレンリベット蒸溜所でした。
以降シングルモルトとして世界的な人気を誇ります。
花や果実を思わせる、とても華やかでフルーティな香りです。
味わいはバニラや蜂蜜、果実の甘さ、またナッツの風味なども感じさせます。
モンキーショルダー
近年注目を集めているのがモンキーショルダーです。
スペイサイドの3つのシングルモルトを混ぜ合わせたスコッチです。
その品質の高さから、世界的にも高い評価を得ています。
蜂蜜やバニラの甘さ、華やかでフルーティな香りを持ちます。
またモルトウイスキーとしてはお手頃な価格も魅力的です。
ボウモア
潮の香りとスモーキーさが魅力のシングルモルトがボウモアです。
ウイスキーの聖地とも言われるアイラ島で、最古の蒸溜所でもあります。
海に面する貯蔵庫で熟成され、潮の香りを感じさせるウイスキーです。
またスモーキーさと果実を思わせる香りもあります。
味わいもとてもスモーキーで、コクと甘さも感じます。
ラフロイグ
イギリス王室御用達のシングルモルトがラフロイグです。
チャールズ国王のお気に入りで、自ら買い付けに蒸溜所へ来訪することもあるほどです。
ボウモア同様にアイラ島のウイスキーで、潮の香りやスモーキーさが特徴です。
クセが強く個性的な味わいですが、世界中のウイスキー・ファンから愛されています。
とてもスモーキーで、潮の中に薬草の様な香りもあります。
味わいもとてもスモーキーながら、滑らかな甘さも感じさせます。
タリスカー
スカイ島で唯一の蒸溜所でつくられる逸品がタリスカーです。
厳しい自然環境のもと育まれたことで、力強い個性を持つシングルモルトです。
『宝島』の著者であるスチーブンソンは、「King of Drinks(酒の王様)」と評しました。
スモーキーさの中に潮風の様な香りを持ちます。
ドライフルーツを思わせる豊かな甘さの中にスパイシーさも伴います。
ザ・マッカラン
シングルモルトのロールスロイスとも言われるのが、ザ・マッカランです。
世界的な評価も高く、不動の人気を誇る高級ウイスキーです。
厳選されたシェリー樽を使って熟成されています。
バニラや果実を思わせる、上品な甘い香りを持ちます。
味わいはドライフルーツの様な豊かな甘さに、複雑な奥深さも感じさせます。
スコッチとは何かわかりやすく解説しました。
それはスコットランドで生産されるウイスキーの総称です。
ピートによって生み出される、独特のスモーキーなフレーバーがその特徴です。
また生産される地域、蒸溜所ごとに様々な個性を持っています。
その美味しさや奥深さから、長きに渡って人々を魅了してきました。