中世ヨーロッパの食事とは?パン・肉・ワイン

中世ヨーロッパの人々は、普段どのような食事をしていたのでしょうか。
また、現代では当たり前の食材の中にも、当時のヨーロッパにはまだ存在していなかったものが少なくありません。
この記事では、中世ヨーロッパの一般の人々が何を食べていたのかを紹介するとともに、当時の食文化についてわかりやすく解説します。
中世ヨーロッパの食事
中世ヨーロッパの食事は、農村でも都市でもパンが主食でした。都市では小麦を使った白いパンが多かったのに対し、農村では安価なライ麦やスペルト小麦、キビなどの雑穀も用いた、黒くて硬い大きなパンがよく食されました。
多くの場合、豆類や野菜などを煮込んだスープを作り、パンをスープに浸して柔らかくして食べた様です。
パンの他にも、大麦やオート麦を煮た粥も食べられました。卵もタンパク源として重宝されました。
調味料は塩がメインでしたが、菜園で作られたパセリ、ハーブ類、ショウガ、ニンニクなどが味や香りづけに用いられたほか、豚のラードも調理には欠かせませんでした。
ちなみに、現在の西洋料理に欠かせないジャガイモとトマトは、コロンブスがアメリカ大陸から持ち込む15世紀末まで、ヨーロッパには存在しません。
意外かもしれませんが、中世ヨーロッパの頃には、マッシュポテトもトマトソースもありませんでした。
肉
基本的に肉料理は高級品であり、庶民の食卓に載る機会はあまり多くありませんでした。
よく使われる肉は豚と鶏であり、農業における労働力としても使用される牛肉は、一般的ではありませんでした。しかしながら、時代が下るにつれて牛肉食も増えていきます。
そして特に豚肉は、ヨーロッパの食文化において重要な存在です。非常に用途の幅が広く、ほぼすべての部位が利用されます。
またソーセージやハムやベーコンなどにも加工されます。現代においても、ヨーロッパ各国で、豚肉は地域ごとに伝統的な料理や調理法で食されており、豊かな食文化を形成してきました。
魚
また中世ヨーロッパでは、魚もよく食されました。主にタラやニシンが重要な海産物です。
そして同時に、重要な交易品でもありました。特にニシンは、北ヨーロッパのほぼ全域で取引され、ハンザ同盟が取り扱う交易品としても主要な位置を占めていました。
こうした魚は新鮮なまま食された他、塩漬けや乾燥、また燻製などにされました。現代においても、北ヨーロッパ地域では、これらの魚が日常的によく食べられています。
アルコール飲料
中世ヨーロッパでは、衛生上の懸念などから水はあまり飲料として好まれず、アルコール飲料が好まれました。
アルコール飲料は栄養価が高く、腐敗しにくいのも利点です。ワインやビールが一般的によく飲まれました。また北部では、リンゴ酒などの果実酒や、蜜酒もよく飲まれていました。

















