スフマートをわかりやすく解説したいと思います。
様々な解説がありますが、つまるところグラデーションの技法のことです。
境目やつなぎ目がわからない、とても繊細で滑らかなグラデーションによる描写です。
柔らかな表現によって、非常にリアルな質感をつくり出すことができます。
『モナ・リザ』に代表されるように、ダ・ヴィンチがその起源だとされます。
そしてルネサンス以降は、こうした極めて高い写実性が、西洋美術の伝統となっていきました。
なのでスフマートは、伝統的なアカデミー美術の王道だとも言えますね。
主に、ぼかしやグレーズといった技法を用いて表現します。
油絵は乾きが遅いので、スフマートの様なぼかしによる表現に向いています。
ただし、それによりリアルな質感をつくり出すには、高いレベルの技術と経験が必要でもあります。