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芸術の始まり!よくわかる原始美術!

有史以前の太古の昔から、人間は芸術をつくってきました。

人はその精神性が出来上がっていくのと同時に、芸術をつくり出してきたと言えます。

芸術の起源を学ぼう!

ここでは、そんな原始美術とは何かわかりやすく解説したいと思います。

いわば芸術とは、人間を人間として特徴づける、基本的な要素のひとつと言えるでしょう。

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原始美術とは何か?

今から約200万年前に旧石器時代が始まります。

石器の出現から、農耕の開始までの時代をさします。

この原始時代の狩猟・採集生活の頃に、原始的な芸術作品が現れ始めます。

それが今からおよそ4万年ほど前の時期になります。それは人類史上における芸術の始まりでした。

道具の利用、火の利用、住居の利用、死者の埋葬などによって、様々なことを考え始めたからではないかと思われます。

それにより、人としての精神性が出来上がっていったのでしょう。

人類の文明の歴史がおよそ1万年ほどなので、あまりに途方もないスケールですね。

原始美術の特徴

アルタミラの洞窟壁画 紀元前16000年後頃

原始の時代には、壁画、塗装、彫刻といった芸術が生まれ始めます。

芸術は自然崇拝と強く結びついていました。

狩猟生活を通しての、動物をモチーフとしたものが多く表現されます。

動物はただの食料ではなく、崇拝の対象でもありました。

また彫刻では女性を型取ったものが見つかっており、豊穣多産のシンボルと思われます。

こうした女性像は地母神、今でいう女神の原型となりました。

今日に残る原始美術としては、ラスコーやアルタミラの洞窟壁画などが有名です。

原始から現代に至るまで、芸術というのは神話的イメージの体現でした。

壁画

原始美術を象徴するものが、洞窟壁画です。

文明が始まる有史以前のもので、洞窟や岩壁の壁面や天井に描かれました。

動物や狩猟の様子が主なモチーフでした。

そうした原始の壁画は世界各地で見つかっています。

ヨーロッパ、アフリカ、東南アジア、南米などです。

全く別々の場所にいた原始人類が、同じ様な芸術をつくっていたことが非常に興味深いです。

人間の精神性は、太古の昔から共通の基盤を持っていたということでしょう。

心理学の権威であるユングは、人間は無意識の深層に共通のパターンを持っていると考えました。

『なんで洞窟に壁画を描いたの?』

ラスコーの洞窟壁画 紀元前15000年頃
アルタミラの洞窟壁画 紀元前16000年後頃
ルバンジェリジサレの洞窟壁画 紀元前40000年頃
ショーヴェ洞窟壁画 紀元前30000年頃

彫刻

原始美術において、人間を型取った彫刻のほとんどが女性像です。

これは自然崇拝と結びつきます。

自然の恵みや豊かさを擬人化すると、生命を生み出すことのできる女性となるのです。

自然は母なる神として崇められ、多産や豊穣のシンボルとして女性像がつくらました。

この旧石器時代につくられた女性像を、ヴィーナス小像と呼びます。

また動物の彫刻も、自然崇拝・動物崇拝をよく象徴しています。

女神信仰は非常に古く、有史以前からあった訳です。男神が現れ出すのは、文明が始まって以降になります。

ヴィレンドルフのヴィーナス紀元前22000年頃
モラヴァニーのヴィーナス紀元前22000年頃
レスピューグのヴィーナス紀元前24000年頃
ライオンマン紀元前38000-33000年頃

歴史や文化もわかる 西洋美術史の教科書

まとめ

原始美術をわかりやすく解説しました。

それは旧石器時代に始まった、人類最古の芸術様式です。

ラスコーやアルタミラの洞窟壁画など、今でも現存しているものもあります。

太古の昔、人類はその始まりの頃から芸術作品をつくってきたのです。

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