恐ろしくも魅力的!ギリシア神話に登場する怪物たち!

ギリシア神話に登場する数々の怪物たちを、まとめて一挙に紹介したいと思います。

誰もが一度は聞いたことのあるような、有名な怪物ばかりです。

また多彩でユニークな怪物たちは、恐ろしいだけでなく何とも言えない奇妙な魅力を持っています。

彼らがいないことには、ギリシア神話は成立しません。

僕はアーティストでブロガーでKindle作家をしている、日下晃と申します。

もともと大学では西洋史専攻でした。そのため西洋の歴史や文化を、わかりやすく紹介するのが得意です。

またギリシア神話や北欧神話も専門で、このブログでも人気コンテンツとなっています。

ギリシア神話に登場する怪物たちを一挙に紹介!

そんな訳で、ギリシア神話を多くの人に楽しんでもらいたいと考えています。

この記事では、ギリシア神話に登場する怪物たちをまとめて紹介しました。

ヒーローものや冒険ものが好きなら、まず間違いなく楽しめる内容だと思います。

それでは、はるか遠い古代ギリシアの時代に培われた、壮大なる世界を感じてみてください。

ギリシア神話は西洋文化の源流とも言えるものです。

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ギリシア神話とは何か?

ギリシア神話は、古代ギリシア地方において信仰された神話体系です。

非常に多くの神々が登場し、様々な物語をつくり上げています。

ギリシア神話の特徴
  • とても多くの神々が登場する
  • 神々は個性豊かでとても人間味がある
  • 教典や教義が無い

また神々だけでなく、人間の英雄も登場して活躍します。

そして基本的に自然崇拝の多神教です。

登場する神々はみな個性的で、その性格も非常に人間味を感じさせます。

ギリシア神話に登場する怪物たち!

それではギリシア神話に出てくる怪物たちを紹介していきます。

素晴らしい美術作品とともに、解説したいと思います。

とてもユニークで面白い怪物ばかりですよ。

巨人

『巨人』 アセンシオ・フリア

巨人はギリシア神話に欠かせない、非常に重要な存在です。

怪物というより神に近い存在、もしくは神そのもので、圧倒的な力を持っています。

オリュンポス十二神の前に世界を支配していたのは、ティタンという巨人の神々でした。

その他にも、ギリシア神話には様々な巨人が登場します。

ティタン神族

ティタン神族は巨人の神々です。

オリュンポス十二神が登場する以前に、全世界を支配していました。

神々なので絶大な力を持っています。

世界の支配権を巡り、ゼウスはじめオリュンポス十二神と全面戦争を行いました。

これが神々の大戦争ティタノマキアです。

戦争はオリュンポス十二神の勝利に終わり、ティタン神族はタルタロスという奈落の底に封印されました。

巨人を意味するタイタンの由来でもあります。

ギガンテス

ガイアにより生み出された、絶大な力を持つ巨人たちがギガンテスです。

ゼウスたちオリュンポス十二神の支配を終わらせようと戦いを挑みました。

これが二度目の神々による大戦争ギガントマキアです。

神々は苦戦を強いられますが、最強の英雄ヘラクレスを参戦させるなどして勝利をつかみます。

ギガンテスは、殺されるか封印されるかして一掃されました。

巨人や巨大を意味する、ジャイアントの由来になりました。

ヘカトンケイル

五十の頭と百の手を持つ、異形の巨人がヘカトンケイルです。

あまりの醜さからタルタロスに封印されていました。

そしてティタノマキアの際に、ゼウスによって解放されます。

オリュンポス十二神に加勢し、ティタン神族と戦いました。

百の腕で大岩を次々と投げつけることで形成を変え、ゼウスたちに勝利を呼び込みます。

その後は、封印されたティタン神族の監視の任につきました。

キュクロプス

優れた鍛治の腕を持つ、一つ目の巨人がキュクロプスです。

英語読みのサイクロプスの方が、よく知られています。

ヘカトンケイルと同様に、タルタロスに封印されていたところをゼウスによって解放されます。

返礼としてゼウスには雷を、ポセイドンには三叉の槍を、ハデスには姿を消せる兜を送りました。

その後は、ヘパイストスのもとで鍛治業をこなします。

様々な作品に登場する、有名な巨人ですね。

テュポーン

古代ギリシアの陶芸に描かれたテュポーン。ゼウスと対峙している。

ギリシア神話における、最大最強の怪物がテュポーンです。

ゼウスに匹敵する絶大な力を持ち、唯一ゼウスを負かしたことのある存在でもあります。

それ故にテュポーンを倒せるのもゼウスだけでした。

ガイアが生み出した恐ろしい怪物で、頭は星々に届くと言われるほど、とてつもない巨体を持っています。

脚は巨大な毒蛇になっていて、口からは凄まじい火炎を吐きました。翼が生えた姿であらわされることもあります。

またエキドナとの間に多くの怪物をもうけました。

ゼウスとの天地を揺るがす死闘の果てにテュポーンは破れ、シチリアのエトナ山に封印されました。

英語ではタイフォンで、「タイフーン」の由来とされます。また日本語の「台風」の由来にも影響を与えた、とも言われます。

エキドナ

エキドナの彫刻

エキドナは上半身は美女で、下半身は大蛇の姿をした怪物です。背中には翼が生えています。

テュポーンの妻でもあり、ケルベロスやヒュドラといった多くの怪物たちを産みだしました。

ギリシア神話における、怪物たちの母といった存在です。

オリーブと古代ギリシア

古代ギリシアの栄えた地中海地域は、暑く乾燥した気候です。果樹栽培に適しており、古代からオリーブやワインが主要な生産物でした。特にオリーブは交易品として重要で、ギリシアの繁栄を支えました。またオリーブは、女神アテナから贈られた聖なる木とされています。

ケルベロス

『地獄の門よりケルベロスを持ち帰るヘラクレス』 ヨハン・ケーラー

冥府の入り口を守護する三つ首の番犬がケルベロスです。

テュポーンとエキドナの間に生まれました。

冥界の王ハデスの忠実なしもべで、逃げ出そうとした亡者を捕らえて貪り喰います。

ヘラクレスが地上に連れ出した際に飛び散った唾液から、猛毒植物のトリカブトが生まれたと言われています。

その獰猛な外見とは裏腹に、甘いものが大好物です。

お菓子を与えれば、しばらく注意を引くことが出来ます。

プシュケは、その方法でケルベロスをやり過ごしました。

ケルベロスは非常に有名ですね。二つ首の番犬もいて、オルトロスと言います。

ヒュドラ

『ヘラクレスとレルネのヒュドラ』 ギュスターブ・モロー

ヒュドラは無数の首をもつ大蛇の怪物です。

テュポーンとエキドナの間に生まれました。

凄まじい猛毒を持っていて、その吐き出す息を吸っただけで人間は死んでしまいます。

ヒュドラは英雄ヘラクレスによって退治されます。

ヘラクレスはヒュドラの毒を矢に塗って、その後の冒険で利用しました。

多頭の竜は日本の伝承にも見られます。ヤマタノオロチや、九頭龍伝説などがそうです。

ラドン

『ヘスペリデスの園』フレデリック・レイトン

ギリシア神話に登場する、竜の怪物がラドンです。

テュポーンとエキドナの間に生まれました。

ヘスペリデスというニンフたちと、黄金のりんごを守っています。

百の頭を持つとも言われます。

西洋美術において、ギリシア神話はキリスト教と並び、常に人気のあるモチーフでした。

歴史や文化もわかる 西洋美術史の教科書

ラミアー

恐ろしい鬼女の怪物がラミアーです。

元々は古代リビュアの美しい女性でした。

その美貌でゼウスに見初められた結果、女神ヘラの怒りを買い、ゼウスとの間に産まれた子供を全て失いました。

その悲痛から下半身が蛇の姿の怪物となり、他人の子を捕らえては殺して食べる様になりました。

また青年を誘惑して、最後には喰らう怪物としても描かれます。

キマイラ

キマイラを倒すべレロポンを描いたモザイク画

ライオンとヤギとヘビが、一体になった怪物がキマイラです。

テュポーンとエキドナの間に生まれました。火炎を吐き暴れ回ります。

ペガサスに乗ったベレロポンによって倒されました。

また生物学のキメラの由来としても有名です。

ドラクエのキメラがお馴染みですね。その他のファンタジー作品にもよく登場します。

メデューサ

『メデューサの頭部』 ピーテル・パウル・ルーベンス、フランス・スナイデルス

メデューサはゴルゴーンという怪物三姉妹の一人です。

頭髪は生きた蛇になっており、その目を見たものを石化させる力があります。

もともとは美人でしたが、女神アテナの怒りを買い三姉妹揃って怪物となりました。

メデューサは英雄ペルセウスによって討ち取られます。

その首が落とされたときに出た血から、ペガサスが生まれたとされます。

その首は死後も石化の力を持ち続けており、ペルセウスのその後の冒険でも活躍しました。

またアテナが自らの防具アイギスに、メデューサの首をはめ込んだとされます。

これらの神話から、メデューサは魔除けの象徴としての意味合いを持ちました。

そして古代ギリシアや古代ローマでは、武具にメデューサの首が描かれました。

メデューサは、説明不要なくらい有名な怪物ですね。高級ファッションブランド「ヴェルサーチ」のロゴもメデューサです。

グライアイ

『ペルセウスとグライアイ』 エドワード・バン・ジョーンズ

グライアイは三姉妹の怪物です。

一つしかない目と歯を姉妹で共有しているとされます。

英雄ペルセウスの冒険の中で登場します。

メデューサ退治に必要なアイテムを持つ、ニンフの居場所を教えることになります。

ヘカテー

『ヘカテー』マクシミリアン・ピルナー

闇の女神がヘカテーです。

冥府の王ハデスや、その妻ペルセポネに次ぐ地位にあるとされます。

夜と暗闇、月と魔術、幻や幽霊などを司り、月の女神セレネーや狩猟の女神アルテミスと同一視されることもあります。

3面3体の姿をしており、その象徴である松明を手にして表されることが多いです。

この3つの体は、「天上、地上、地下」「新月、半月、満月」「過去、現在、未来」といった三相の支配を表しています。

さらにギガントマキアにも参戦していて、巨人の1人を倒しています。

オリュンポス十二神に匹敵する力を持っていると言えるでしょう。

カロン

「ダンテの神曲、地獄編の挿絵に描かれたカロン」 ギュスターヴ・ドレ

冥界の渡し守がカロンです。

ギリシア神話では、死者の魂は河を渡って冥界へと入ります。ステュクス河あるいはアケロン河とされます。

この河にいるカロンに銀貨を渡して、舟に乗せてもらうのです。

このとき支払いができない死者は、100年以上も待たされるとされました。

古代ギリシア・ローマでは、埋葬の際に遺体の口の中やまぶたの上にコインが置かれました。カロンに支払う渡し賃とされ、広く慣習化されていました。

タルタロスの罪人たち

『冥界のアエネイアスとシビュラ』ヤン・ブリューゲル

冥界の最も奥深くにある、奈落の底がタルタロスです。

仏教における無間地獄とよく似たものです。

このタルタロスには、最も悪事を働いた罪人たちが閉じ込められています。

ここで彼らは、永遠に終わることのない罰を与えられているのでした。

そんなタルタロスの住人たちを紹介します。

タンタロス

タンタロスは、元々はゼウスと親しく、神々の食卓にも招かれるほどの人間でした。

しかしあるとき、タンタロスは神々を試そうとしました。

これにより神々の怒りに触れます。

そして冥界の奈落の底に送られると、永遠に飢えと渇きに苦しむ罰を与えられたのでした。

シシュポス

『シシュポス』ティツィアーノ・ヴェチェッリオ


シシュポスは、神々を幾度も欺いた人物です。

そして奈落の底のタルタロスに送られると、罰を与えられます。

それは巨大な岩を山頂まで運び上げるというものでした。

あと少しで山頂に届くというところまで来ると、岩はまた底まで転がり落ちてしまいます。

この単調な苦行を、シシュポスは永遠に繰り返すことになったのでした。

ダナイス

『ダナイデス』ジョン・ウィリアム・ウォーターハウス

ダナイデスとは、アルゴス王ダナオスの50人の娘たちのことです。

彼女たちは、エジプト王アイギュプトスの50人の息子たちと結婚しました。

しかしダナオス王は、かつて争いをしたアイギュプトス王のことを怨んでいました。

そして娘たちの結婚相手が決まると、彼女たちに短剣を渡し夫の殺害を命じます。

それからダナイデスたちは、初夜の晩に眠っている夫を殺しました。

この罪によりダナイデスたちは、冥府の奈落で永遠に終わることのない水汲みをさせられるのでした。

ティテュオス

『ティテュオス』ティツィアーノ・ヴェチェッリオ

ティテュオスは、女神レトに狼藉を働いた巨人です。

あるとき女神レトを見かけたティテュオスは、欲情すると乱暴を働こうとしました。

そこで女神レトは二人の子どもたちを呼びます。それがオリュンポス十二神のアポロンとアルテミスでした。

彼らはティテュオスを弓矢で射って殺します。

そして冥界に送られたティテュオスは、死後も罰を受けます。

それは身動きできない状態で、巨大なハゲタカに肝臓を喰われ続けるというものでした。

イクシオン

イクシオンは、車輪の刑を受けた人物です。

元々はゼウスと親しく、食事にも招かれていました。

しかしイクシオンは、あろうことかゼウスの妻である女神ヘラに手を出そうとします。

当然ながらゼウスの怒りを買い、奈落の底タルタロスへと落とされました。

そこで燃え盛る車輪に縛り付けられ、永遠に回され続けるのでした。

ピュトーン

『ピュトーンを倒すアポロン』 ヘンドリック・ホルツィウス

巨大な大蛇の怪物がピュトーンです。

ガイアから生まれたとされ、デルフォイの神託所をすっぽり巻けるほどの巨体とされます。

オリュンポス十二神のアポロンによって倒されました。

英語のパイソンの由来になりました。

ゲリュオン

古代ギリシアの陶芸に描かれた、ゲリュオンと戦うヘラクレス

ゲリュオンは三頭三体の怪物です。

古代ギリシアの重装歩兵の装備で武装しています。

頭だけでなく、体も三つあるユニークないでたちをしています。

ヘラクレスに戦いを挑みますが、弓矢で射られて倒されました。

ゲリュオンは仏教の阿修羅と似ていますね。

カリュブディスとスキュラ

『カリュブディスとスキュラ』 アレッサンドロ・アローリ

カリュブディススキュラは、恐ろしい海の怪物です。

英雄オデュッセウスの冒険に登場して、その行く手を阻みました。

カリュブディスは渦潮を象徴する魔物で、通りかかる船を海水ごと飲み込みます。

スキュラは上半身は女性で、下半身は魚、腹部からは6つの犬の首が生ているという、奇妙ないでたちをしています。

オデュッセウスはどちらかのいる道を行く必要に迫られ、スキュラのいる道を選びます。

カリュブディスと遭遇すれば、全滅すると言われていたからです。

それにより全滅は免れますが、スキュラによって六人の船員が犠牲になりました。

カリュブディスもスキュラも元は女性でした。神の怒りや呪いによって怪物となりました。

神話と心理学との関係

神話は心理学とも密接な関係があります。心理学の権威ユングは、人には「集合的無意識」があることに注目しました。誰であれ無意識の深層には、神話的な共通のパターンがあるというものです。ユングはこれを元型(アーキタイプ)と呼びました。

『教養としての心理学101』

セイレーン

『オデュッセウスとセイレーンたち』 ハーバート・ジェームズ・ドレイパー

海に住む女性の姿の怪物がセイレーンです。

半人半鳥か半人半魚の姿で描かれます。

前者の場合はハーピーと、後者の場合は人魚とあまり区別がつきません。

海の中から美しい歌声で船員を惑わし、遭難や難破に遭わせます。

英雄オデュッセウスの冒険にも登場しました。

ちなみにスターバックスのお馴染みのロゴは、セイレーンがモデルだそうです。

ケートス

『ペルセウスとアンドロメダ』フレデリック・レイトン

海からやってきた巨大な怪物がケートスです。

エチオピアの王妃カシオペイアが神の怒りに触れ、海神ポセイドンが送り込んだ恐ろしい怪物でした。

そして王女アンドロメダが、生け贄として海岸の鎖に繋がれました。

怪物に飲まれようとしたところで、英雄ペルセウスが現れます。

メデューサを倒して、ちょうど帰路にあるところでした。

ペルセウスは、神々から預かった装備を駆使して、見事に怪物を倒しアンドロメダを救出したのでした。

ケートスは鯨類を意味する「Cetacean」の語源とされます。

ハーピー

「ダンテの神曲、地獄編の挿絵に描かれたハーピー」 ギュスターヴ・ドレ

ハーピーは半人半鳥の怪物です。

顔から胸までが女性で、あとはすべて鳥の姿をしています。

イアソンやアエネイアスの冒険などに登場しました。

また、ダンテの『神曲』地獄編においても描かれています。

ハーピーも有名ですね。ゲーム作品にもよく出てきます。

ケンタウロス

ケンタウロスは上半身が人間で下半身が馬という姿をしています。

野蛮な者もいますが、人間とほとんど変わらない知性や感情を持ちます。

その中でも、ケンタウロスの賢者ケイロンは有名です。

医術の神アスクレピオスや英雄アキレウスなど、多くの偉人たちを育て上げました。

十二星座のいて座は、ケンタウロスの賢者ケイロンが弓を引く姿です。

ミノタウロス

ミノタウロスは、頭だけが牛の姿をしている半獣半人の怪物です。

獰猛で迷宮ラビリンスに封印されています。

このミノタウロスを退治したのが英雄テセウスです。

アリアドネから借りた糸を利用してラビリンスを攻略し、ミノタウロスを倒しました。

ミノタウロスも獣人タイプの定番的な怪物ですね。

タロース

クレタ島を守る青銅製の自動人形がタロースです。

オリュンポス十二神のヘパイストス、または名工ダイダロスによってつくられたとされます。

島に近づく船に石を投げつけて破壊し、近づく者があれば身体から高熱を発して焼きました。

アルゴー号の探検隊の物語に登場します。

オートマタの元祖と言える存在かも知れません。

タロースは体内に一本の血管があり、イーコールという神の血が流れています。

それを留めている踵の釘を、アルゴー探検隊の一行に引き抜かれ、血液がすべて流れ出て死にました。

キルケ

ギリシア神話を代表する魔女がキルケです。

英雄オデュッセウスの冒険や、アルゴー号の探検隊の物語に登場します。

太陽神ヘリオスの娘で、アイアイエ島という伝説上の島に住んでいます。

呪いや魔法を操り、人々を動物に変身させて操ります。

また薬学について精通し、様々な調合を用いて毒をつくり出します。その呪いにより人を怪物に変えて破滅させます。

美しい容姿で、彼女の虜になった者たちを意のままに操りました。

サテュロス

サテュロスは半人半獣の精霊です。

上半身が男性で下半身がヤギの姿をしています。また長い尻尾やヤギの角をはやしています。

精霊ファウヌスや牧羊神パンとも同一視され、ディオニュソス信仰と深く繋がっています。

陽気な快楽主義者で好色で悪戯好き、酒や音楽や戯れを好みます。

ワインと古代ギリシア

オリーブと並び、古代ギリシアの重要な交易品がワインです。古くからブドウの栽培によるワインの生産が盛んで、古代ギリシア繁栄の要素のひとつとされます。ここから地中海全体に、ワイン文化が広まっていきました。

ニンフ

ニンフは、ギリシア神話でしばしば登場する精霊です。

歌や踊りを好む、若くて美しい女性の姿をしています。

森や川など自然の中に宿っていて、オリュンポス十二神によく付き従いました。

また、人間に恋をしたり惑わしたりもします。

ニンフォマニアの由来となりました。

ペガサス

翼のある空飛ぶ馬がペガサスです。

非常に有名な伝説の生き物ですが、ギリシア神話がその起源です。

また以外なことに、怪物メデューサから生まれたとされます。

英雄ペルセウスやベレロポンなどが、ペガサスに跨がり活躍を見せました。

ファンタジーの王道と言える存在ですね。

『ギリシア神話の幻獣たち』

まとめ

ギリシア神話に登場する様々な怪物たちを紹介しました。

単に恐ろしいだけではなく、非常にユニークで魅力的な異形のものどもです。

彼らの存在無しにギリシア神話は成立しません。

そのイメージは現代社会においても根強く残り、様々な芸術分野に影響を与え続けています。

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