油絵で綺麗な星空を描いてみたくないですか?
穏やかな星空は、心が和みますよね。
そこでここでは、描き方の手順とコツを紹介したいと思います!
実際に描いているメイキングと共に、詳しく解説していきます。
それでは、星空の描き方を解説していきます。
実際のメイキングと共に、順を追ってひとつひとつ解説していきます。
まずは下準備が重要です。
主にパレットづくりや、キャンバスへの地塗りなどです。
油絵の制作では、まず準備作業が重要である。
まずはパレット上で、使用するであろう色をつくります。
油絵では、このパレットづくりの作業が重要です。
描きながら色をつくるよりも、格段に作業をスムーズに進められるからです。
入門書としては『油絵Style & Process』がおすすめです。
ここでは、フタロブルーを夜空のメインの色にしました。
とても鮮やかな青色で、汎用性の高い絵の具です。
使うであろう色を、パレットにつくっておく。
また空というのは必ずグラデーションになっています。
色の階調をつくっておきましょう。
つくり方は、絵の具にホワイトを混ぜていくだけです。
使っているのはチタニウムホワイトです。
暗め、中間、明るめの3つの階調をつくりました。
また、寒色だけでも夜空は描けるのですが、ここでは差し色でピンクもつくっておくことにしました。
キナクリドンレッドにホワイトを混ぜて、ピンクを2階調つくりました。
それではこれで、パレットの準備ができました。
差し色を入れると、ファンタジー感のある空になります。
描く際には、主に「乾性油」というオイルを使います。
油絵はこのオイルが無いと始まりません。
リンシードオイル、ポピーオイル、サフラワーオイルなどがあります。
オイルは多すぎても少なすぎてもダメです。気持ち良く絵の具が伸びる量が適切です。
乾性油の他には、揮発性油と乾燥促進剤があります。
キャンバスには、あらかじめ地塗りをしておくといいです。
絵の具のノリと伸びが良くなります。
地塗り材としては、ジェッソやアクリル絵の具がおすすめです。
キャンバスはジェッソなどで地塗りしておく。
またここで、夜空の基本的な色調を把握しておきましょう。
夜空は基本的に、暗めの寒色がベースです。
そして、夜空は下に行くほど、だんだんと明るくなります。
夜空の色味も様々です。緑や紫など色調を自由にカスタマイズしてオーケーです。
筆は大きめの平筆を用いましょう。
筆の種類は、豚毛かナイロン筆が適しています。
ターレンスの「メタルイーゼル」は、軽量コンパクトで使い勝手がいいです。
それでは実際に、キャンバスに描いていきましょう。
また順を追って、ひとつひとつ解説していきます。
何より楽しんで取り組んでいきましょう。
油絵の描き方の手順は、暗部から明部が基本である。
まずは画面の上から、暗めの寒色を描いていきます。
絵の具チューブから出したままのフタロブルーです。
また、使っているオイルは乾性油です。
筆はなるべく大きめの平筆を用いる。
続いて、暗めの空の下に、中間の明るさの空を描いていきます。
暗い空を描いた筆とは、別の筆を使います。
基本的に油絵では、描いている最中に筆を洗って、色を変えるということはしません。
筆は立てずに、なるべく寝かせてソフトに描きましょう。
暗めの空と、中間の空の境界をボカしていきます。
筆を大きくストロークさせて、グラデーションにしていきます。
油絵は乾きが遅いので、こうしたボカし処理がしやすいという特徴があります。
油絵はグラデーションなど、ボカし処理がしやすい。
ちなみに僕が使ってる筆は、ぺんてるの「ネオセーブル」という筆です。お手頃なのに描きやすくておすすめです。
それでは、中間の空の下に、明るめの空を描いていきます。
夜空の下の方はわりと明るいので、この部分は結構明るめにして大丈夫です。
そしてまた、境界部分をボカしていきます。
タッチを残すかどうかは、筆のストロークで調整できます。その辺りは好みでいいと思います。
明るめの空の下に、差し色で明るいピンクを描いていきます。
境界部分に、ところどころ鮮やかなピンクも入れます。
そしてまた、境界部分をボカしていきます。
ピンクを描くことで、ファンタジー感を演出します。
それではこれで、夜空の色調が描けました。
空の色調が描けたら乾燥させる。
このまま数日間、乾燥させましょう。
最低でも、3日以上は置いておいた方がいいです。
どうしても油絵は乾燥に時間がかかります。この間に、別の作業を同時進行でするのがおすすめです。
乾く前にどこまで描き、乾いたあとで何を描くか、油絵ではそれを考えておく必要がある。
絵の具が乾いたら、無数の星を描いていきましょう⭐️
星を描く際には「スパッタリング」という技法を用います。
星を描く際は、スパッタリングの技法が便利。
絵の具が飛び散るので、キャンバスの下に新聞紙や段ボールをひきましょう。
スパッタリングの方法は、まず絵の具をオイルで薄く溶いて、筆に含ませます。
その筆の先を、何か固いものにぶつけて弾き、絵の具を飛ばしていきます。
星を描く際には、ホワイトを使いましょう。
いきなり絵の上に飛ばさず、まずは紙の上などで絵の具の飛び散り具合を確認しましょう。
絵の具の固さや量、筆を弾く強さ、キャンバスとの距離などで、飛び散り具合が変わっていきます。
実際に描きながら、自分の感覚でつかんでいきましょう。
それでは、スパッタリングによって無数の星が描けました。
ややもどかしいですが、またこのまま数日乾燥させましょう。
油絵ではホワイトをよく使います。大容量のものを買っておくのがおすすめです。
続いて、地上を描いていきます。
夜の地上はとても暗いので、黒に近い最も暗い色味で描いていきます。
油絵では黒を描く際に、絵の具のブラックを使うことはあまりしません。
鮮やかな補色同士を混ぜ合わせて、黒に近い暗い色をつくります。
油絵ではブラックは混色でつくる。
その方が、深みのある色ができるからです。
ここでは、フタロブルーにバーントシェンナを混ぜて、黒に近い暗い色をつくりました。
この黒で地上を描いていきます。
夜の地上はとても暗いので、ほとんどシルエットとして描いていきます。
ここでは筆のエッジをつかって、地上の草を表現しています。
筆を小刻みに動かして、草を描いていきます。
さらに、人物もアクセントとして描くことにしました。
風景画に人物がいると、ストーリー性が出ますね。
人の体をバランスよく描くのは難しいものです。初心者の場合、無理に描かなくてもいいと思います。
それではこれで、きらめく星空が描けました!
お疲れ様です!
油絵で星空を描く方法を、わかりやすく解説しました。
ちゃんと基本をおさえていけば、誰でも描けるようになると思います。
油絵は敷居が高いと思われがちですが、実は初心者でも描きやすい画材です。
是非、気軽にチャレンジしてみてください。