油絵講座

油絵でドラマチックな夕焼けを描こう!手順とコツを解説!

油絵で夕焼けを描いてみたくないですか?

ドラマチックな夕焼けは心に響きますよね。

そこで、描き方の手順と簡単に描けるコツを紹介したいと思います!

実際のメイキングと共に、詳しく解説しますよ。

また僕は風景を描く際に、アニメの背景美術のテクニックを参考にしています。

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夕焼けを描くための準備

では、夕焼けの描き方を解説していきます。

実際のメイキングと共に、わかりやすく解説します。

まずは準備が大切です。



入門書としては『油絵Style & Process』がおすすめです。

『油絵Style & Process』

パレットをつくる

まずはパレットをつくりましょう。

油絵では、あらかじめ色をつくっておくのがおすすめです。

その方が、作業を格段にスムーズに進められるからです。

まず、フタロブルーを用いて、空の寒色をつくっています。

フタロブルーは、とても鮮やかな青色で、汎用性の高い絵の具です。

色のつくり方は、フタロブルーにホワイトを混ぜていくだけです。

わりと明るめの、スカイブルーをつくりましょう。

ホワイトの種類は、チタニウムホワイトです。

最も白く隠蔽力の強い白で、油絵はこのホワイトが無いと始まらない、と言ってもいいくらいです。



油絵ではホワイトをよく使います。大容量のものを買っておくのがおすすめです。

ターレンス 油絵具 ヴァンゴッホ チタニウムホワイト

次に、パーマネントイエローで明るい黄色をつくります。

またホワイトを混ぜていくだけです。

次に明るいオレンジをつくります

パーマネントオレンジにホワイトを混ぜていきます。

これでパレットが出来ました。

◾️油絵の具でおすすめの色!系統別まとめ&解説レビュー!

油絵で使用するオイル

油絵を描く際には、主に「乾性油」というオイルを使います。

油絵はこのオイルが無いと始まりません。

リンシードオイル、ポピーオイル、サフラワーオイルなどがあります。

オイルは、多すぎても少なすぎても良くありません。

気持ち良く絵の具が伸びる量が適切です。

乾性油の他には、揮発性油と乾燥促進剤があります。

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キャンバスの下準備

キャンバスには、あらかじめ地塗りをしておくのがおすすめです。

絵の具のノリと伸びが良くなります。



地塗り材としては、ジェッソやアクリル絵の具がおすすめです。

リキテックス ジェッソ

夕焼けの描き方の手順

それでは実際に、キャンバスに描いていきましょう。

また順を追って、ひとつひとつ解説していきます。

ここでは、まず空の色調を描いて、それが乾いてから雲を描く、という手順で描いていきます。

◾️よく分かる!油絵の描き方の基本的な手順!

夕焼けの色調を把握する

まずは、夕焼けの基本的な色調を把握しましょう。

夕焼けの色彩は、無限のグラデーションです。

見るタイミングによって、様々な変化があります。

典型的なトーンのパターンとしては、「上が寒色、下が暖色」です。



実際の夕焼けを観察してみましょう。様々な色調のパターンが見つかりますよ。

空の寒色を描く

上の方から、空の寒色を描いていきます。

淡い水色くらいの、明るめのスカイブルーがいいでしょう。

用いる筆は、なるべく大きめの平筆がおすすめです。

また用いるオイルは、主に乾性油です。



油絵を描く際の筆は、豚毛やナイロン筆が適しています。

空の暖色を描く

次に、スカイブルーの下に明るい黄色を描いていきます。

また別の色を塗る際は、基本的に筆も別のものを用います。

水彩やアクリルの様に、水でサッと絵の具を落とすことはできないからです。

◾️油絵の基本やポイント!描き方のコツや豆知識まとめ!

それから、色と色の境界をボカしていきます。

筆を大きくストロークさせましょう。

油絵は乾きが遅いので、ボカしの処理がしやすいです。



僕はタッチを残すのが好きなので、わざと荒いストロークで描いています。その辺りは、好みでいいと思います。

続いて、明るい黄色の下に、明るいオレンジ色を描いていきましょう。



ちなみに僕が使ってる筆は、ぺんてるの「ネオセーブル」という筆です。お手頃なのに描きやすいです。平筆、丸筆ともにおすすめです。

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また色と色の境界を、ボカしていきましょう。

これで、夕焼けの色調を描くことができました。

このまま数日間、乾燥させましょう。

最低でも、3日以上は置いておいた方がいいと思います。

◾️油絵で果物を描こう!描き方の手順とコツを詳しく解説!

雲を描くためのパレットづくり

数日後、乾燥したキャンバスに雲を描いていきます。

また、パレットづくりから始めます。

夕焼けの雲は、基本的に青紫色がメインになります。

ここでは、ウルトマリンブルーとキナクリドンレッド、そしてホワイトを混ぜています。

そして雲の光が当たる箇所は、鮮やかな暖色になります。

カドミウムオレンジ、カドミウムイエローという明るくポップな暖色がおすすめです。

◾️油絵で人物画を描こう!描き方の手順とコツを解説!

少しホワイトを混ぜるか、チューブから出したままでも構いません。

これで、雲を描くためのパレットができました。

◾️油絵における肌色の作り方!超簡単で実用的なコツ!

雲を描く

それでは、青紫色で雲を描いていきましょう。

雲は基本的に、左右非対称に描きます。

また上の部分をモコモコ膨らませす。

そして基本的に、上の方の雲は大きく、下の方の雲は小さく描きます。

遠近法のひとつですね。

また、とこどころ画面からはみ出させるのも有効です。

それにより、空の広大さやスケール感を表現出来ます。

そして雲の配置は、全体的にS字のラインを意識するとバランス良くなりますよ。



雲は空のスケール感を演出するのにも役立ちます。

雲の明るい部分を描く

続いて、雲の光が当たっている部分を描きます。

夕焼けの雲は、光が当たる箇所はとても鮮やかな暖色になります。

また太陽が低い位置にあるので、雲の底の部分などに光が当たります。

なのでまず、雲の底に明るいオレンジ色を描いていきます。

ターレンスの「メタルイーゼル」は、軽量コンパクトで使い勝手がいいです。

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太陽の位置をしっかり設定して、全体的にオレンジ色を置いていきましょう。

ここでは画面右下の方向に太陽があります。

オレンジの次に、ところどころ明るいイエローを描いていきます。

オレンジにやや重なる様に、色を置いていきましょう。

またところどころ、陰のない明るい雲を描くのも有効です。

明るいオレンジやイエローだけで描きます。

参考書として『画づくりのための光の授業』はおすすめです。科学的かつ論理的に、光の効果が解説がされています。

『画づくりのための光の授業』

雲のふちをボカす

次に、乾いた平筆を使って、雲のふちをところどころボカします。

やさしく表面を撫でる様にするといいです。

これにより雲がより空に馴染み、また大気の流れも感じさせます。



ボカす際も、なるべく大きい筆がおすすめです。

夕焼けの完成!

それではこれで、ドラマチックな夕焼けを描くことができました!

お疲れ様です!

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まとめ

油絵で夕焼けを描く方法を、わかりやすく解説しました。

ここで紹介しているのは、シンプルでいながら、とても役に立つテクニックだと思います。

また、やはり基本をしっかり抑えていくのが重要です。

それでは、ご覧いただきありがとうございました。