この記事では、厳選したNetflixのおすすめオリジナルアニメ作品を紹介します。
Netflixは近年、アニメにも非常に力を入れています。
有名アニメプロダクションとも、提携しています。
そして、やはり注目すべきはオリジナルアニメです。
評価も高く、アカデミー賞へのノミネートや、国際的な映画祭で受賞などもしています。
しかし、作品が多くて選ぶのに困る、という方も多いのではないでしょうか?
そこで、オリジナルアニメの中でも、おすすめ作品を厳選しました。
解説レビューに加えて、豆知識も添えて紹介していきます。
少し前まではNetflixはアニメが薄いとも言われていました。それが今や、最もアニメが充実している、と言ってもいいほどになっています。
Netflixのおすすめオリジナルアニメ
近年のNetflixは、アニメが非常に充実しています。
作品数がどんどんと増えているのが、実感として分かります。人気作品は、ほぼ揃っている印象です。
そして、注目すべきは何と言っても、独占のオリジナルアニメです。
クオリティが高く、面白い作品が揃っています。Netflixを利用するなら、ぜひ一度は観てほしいです。
せっかくの独占で、クオリティも高いのだから、観ないと損ですよ。
という訳で、オリジナルアニメのおすすめ作品を厳選しました。
泣きたい私は猫をかぶる
『泣きたい私は猫をかぶる』は、長編アニメ映画作品です。
「主人公は中学二年生の女の子。空気を読まない言動で周囲を驚かせ、「ムゲ(無限大謎人間)」というあだ名で呼ばれている。そんな彼女には誰にも言えないとっておきの秘密があった・・・。それは、猫の姿になって想いを寄せる人へ会いに行くこと。」
スタジオジブリを思わせる、ヒューマニズムとファンタジーが高度に融合した作品ですね。
主人公のムゲは、奇抜で風変わりな言動で周囲から浮いています。気ままで自由奔放な性格です。
でも実は、複雑な家庭環境の中で、自分の気持ちと向き合いきれずにいます。
多感な等身大の女子中学生の姿が、繊細に描写されています。
そして、猫に変身できるという不思議な力が登場します。猫目線で見る街並みは、また一風変わった面白さです。
猫の世界も描かれており、猫はまた猫でそれぞれの想いを抱えているのが面白いです。
また、世界観を支える美しい背景美術も見事ですね。
やはり日本のアニメは特別だと思い知らされます。
今まで培われ、積み重ねられてきた技術やノウハウ、その厚みが特別な面白さを生んでいるのだと思います。
そういった具合で、このアニメは王道的な作品と言えます。
つまり、日本アニメの真骨頂である、青春と冒険と成長の物語です。
物語の舞台は、愛知県知多半島の常滑市だそうです。窯業が伝統産業で、焼き物の町として知られているとのこと。その情緒あふれる風景が、作品の中で描かれています。
BLAME!
『BLAME!』は壮大なスケールのサイバーパンクアニメ映画です。最新の映像技術を駆使して作られていて、すごい迫力があります。
2018年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作。
「テクノロジーの果て、極限まで発達した超高度ネット文明。正常な機能を失い無秩序に、そして無限に増殖する巨大な階層都市。都市コントロールへのアクセス権を失った人類は、防衛システム「セーフガード」に駆除・抹殺される存在へと成り下がってしまっていた。」
『マトリックス』や『ターミネーター』のような、機械に人類が支配される未来を描いた、ディストピア作品です。
ハードなSFが好きであれば、必ず楽しめると思いますよ。
テクノロジーが暴走して、人間はその支配権を失っています。
AIやロボットを中心に、自動化・自律化した都市システムそのものが支配を行っています。都市は超巨大な建造物となって世界を覆っています。
その状態となってから、かなりの年月が経過していると思われますね。
文明社会は崩壊していて、国家や社会システムは最早存在していません。
人間は散り散りに分断されていて、巨大都市の中で点々とコミュニティを作り細々と生きています。
そんな中で主人公たちが、世界の支配権を人間に取り戻そうとするストーリーです。
無機質で超巨大な都市のスケール感は圧巻です。また迫力満点のアクションシーンも必見ですよ。
とてもクオリティの高い見応えのある作品だと思います。
日本の漫画やアニメは、SFというジャンルの発展に大きく関わってきました。特にサイバーパンクは『AKIRA』や『攻殻機動隊』など、日本の作品の影響が強いです。
失くした体
『失くした体』はフランスのアニメ映画です。
「パリのとある医療施設から、切断された手が逃げ出す。再び自身の身体とつながりたい手は、身体の持ち主を捜して、ネズミやハトに追いかけられながらも街をさまよう。手は、何かに触れるたびに記憶がよみがえっていき、その思い出が明らかになっていく。」
アヌシー国際アニメーション映画祭でグランプリを受賞。カンヌ国際映画祭の批評家習慣で受賞。アカデミー賞の長編アニメーション部門にノミネート。
街をさまよう手の冒険という、ユニークなストーリーが面白いですね。
手の目線で描かれる街は、とてもスリリングで冒険に満ちています。現代の都市の様子が、リアルに描写されています。
とこどころで過去の記憶が蘇り、主人公の人となりが分かっていきます。
独特の雰囲気で、繊細に描かれたヒューマンドラマが展開されます。
Netflixには、海外の優れたアニメ作品もたくさんあります。
バキ
『バキ』は不動の人気を誇る格闘漫画のアニメーション作品です。
主人公のバキが、強敵と死闘を繰り広げます。
男子には説明不要と言えるほど、お馴染みの人気作品ですね。
行き過ぎと言えるほど強調された肉体表現、バトル描写が特徴です。
Netflix作品では、漫画の「最凶死刑囚編」から描かれますよ。
地上波では難しい原作のようなバイオレンス描写も、見事に表現しています。
ネット配信の特徴であり、大きな魅力です。行きすぎた表現規制は作品本来のあじを損ないます。Netflixであれば、そういった心配がありません。
暑苦しさ満点、男臭さ満点の格闘技アニメです。
個人的に、花山VSスペックのバトルがお気に入りです。バキは話のネタにも持ってこいですよ。
DEVILMAN crybaby
『DEVILMAN crybaby』は、名作漫画「デビルマン」を原作にした、Netflixオリジナルアニメ作品です。
2019年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品。
「泣き虫の高校生・不動明は、幼なじみの飛鳥了と再会し、危険なパーティに誘われた。そこで明は見る。悪魔に変わっていく人々を。そしてまた明自身も……。」
原作のあらすじはそのまま残しつつ、時代設定は現代にアレンジされています。
激しいバイオレンスや性描写も特徴ですね。とても斬新でダイナミックな作画で描かれています。
また、原作のストーリーを最初から最後まで描き切っています。かつて、原作の結末まで描けた作品はありませんでした。
壮大なストーリーを、ラストまで見事に表現しています。
人の愚かさや在り方も考えさせる、力強く深みのある作品です。
独特の作画で迫力あるデビルマンです。ストーリー展開がとても衝撃的です。
斉木楠雄のΨ難
『斉木楠雄のΨ難』は、人気ギャグ漫画のアニメ化作品です。
以前からアニメは制作されていましたが、『斉木楠雄のΨ難 Ψ始動編』からは、完全なNetflixオリジナル作品になりました。
強力な超能力を持つ主人公が、強烈な個性を持つ周囲に振り回される、学園コメディです。
主人公の斉木楠雄は、地球規模の影響を及ぼすほど強い超能力を持っています。しかし目立つことが嫌いで、なるべく普通に、平穏に生きたいと願っています。
それが強すぎる超能力のせいで、普通に生活することに苦労しています。
そして、高校生活。なるべく目立つことなく、普通の学校生活を送ろうとします。しかし、寄ってくるのは普通とは程遠い、強烈な個性の持ち主ばかり。
そうした面々をうまくかわそうと、超能力も使いながら悪戦苦闘します。
ギャグセンスが抜群で、思わず笑ってしまいます。
ギャグアニメの中でも、ダントツの面白さだと思います。おすすめですよ。
ヴァイオレット・エヴァーガーデン
『ヴァイオレット・エヴァーガーデン』は、京都アニメーション制作の傑作ヒューマンドラマです。
Netflixの独占アニメの中でも、最もおすすめしたい作品ですね。
「元軍人で戦場しか知らない少女、ヴァイオレット・エヴァーガーデン。その彼女が、依頼人の想いをくみ取って手紙を代筆する、自動手記人形という仕事に就く。手紙を通して様々な人の気持ちに触れ、戦争の爪痕や自身の心の意味を知ってゆく。」
まず、作画の美しさ、クオリティの高さが目を引きます。
そして、その感動的なストーリーは、観るものの心を揺さぶります。
涙もろい人は号泣必至ですよ。
基本的に一話完結の構成です。一気に見るタイプの作品ではなく、一話一話をじっくりと見る作品ですね。
毎回依頼人のところに行っては、そこでの仕事をこなします。その中で様々なドラマが展開されていきます。
では、もう少しあらすじを紹介します。
主人公のヴァイオレット・エヴァーガーデンは、人形のように綺麗な見た目をした少女です。
しかし実は、戦場において「武器」や「道具」と呼ばれ、激しい戦闘を生き抜いた元軍人です。
孤児であったところを軍に引き取られ、敵を殺す道具として利用されていました。
感情や教養に乏しく、命令だけに従う。そんな存在でした。
またその両腕は、戦闘の負傷により機械仕掛けで動く義手となっています。
そんな彼女が、戦争が終わったことである仕事に就きます。それが自動手記人形という、手紙の執筆代行サービスです。
その仕事を通して、ヴァイオレットは様々な人々と出会っていきます。
そして、手紙を書くという行為を通して、人の想いや自身の心に気づいていきます。
手紙を通して描かれる様々な人々の想い、そしてヴァイオレットの想い。
様々なドラマが、繊細かつ感動的に描かれます。
OPテーマの『Sincerely』は、まさに神曲です。本当に神アニメは神曲とよく引かれ合いますよね。まるで、スタンド使いがスタンド使いと引かれ合う、かのようです。
B:The Beginning
『B:The Beginning』は本格的なサスペンス作品です。また同時に、SFやアクションの要素も豊富です。
2019年文化庁メディア芸術祭アニメーション部門審査委員会推薦作品。
「王立警察特殊犯罪捜査課へと戻って来た天才捜査官キース・フリックは、ある事件の犯人を追っていた。凶悪犯罪者ばかりを狙う連続殺人鬼、通称『Killer B』。犯行現場に必ず刻み込まれた『B』の文字は人々の注目を集め憶測を呼んだ。」
『攻殻機動隊』や『サイコパス』と同じ、プロダクションI.Gによる制作です。そうした作品と同様の、本格的でハードな雰囲気たっぷりですよ。
世界観がとても細かく設定されていて、奥深さがあります。作画のクオリティもとても高いです。
また、サイコサスペンス色が強く、バイオレンス描写には迫力と怖さがありますね。リアルで狂気的な暴力です。
さらに、サスペンス要素だけでなく、アクションシーンやバトルシーンも凄まじく迫力満点です。
またOPとEDが、どちらもカッコ良いんです。
とてもよく作り込まれた、レベルの高い作品と言えます。サスペンス好きは必見ですね。
プロダクションI.Gは、サイコサスペンスをつくらせたら、右に出るものはいません。また、スタイリッシュなカッコ良さも合わせ持ちます。
リラックマとカオルさん
『リラックマとカオルさん』は、丁寧に作り込まれたストップモーションアニメです。
「ちょっとトボけたアラサー女性のカオルさんは、都内の小さな商社で働くごく普通のOL。ひとつだけ変わっていることは、いつの間にか部屋に住み着いた、毎日だらだらしているリラックマ、いたずら好きなコリラックマ、そしておそうじが得意なキイロイトリと暮らしていること。」
ストップモーションとは、静止している物体を1コマ毎に少しずつ動かしカメラで撮影し、あたかもそれ自身が連続して動いているかのように見せる撮影技術のことです。
映っているものは絵やCGではなく、人形やミニチュアセットであり、実物だということです。
手づくりのあたたかみと柔らかさで、ほのぼのと和みます。ストップモーションにはCGでは出せない味があります。
閉塞的で疲れる現代日本社会と、癒しや和みを調和させています。
テンションの高い作品の合間に見て、リラックスするのもいいかもしれません。
『ウォレスとグルミット』や『ピングー』などが、ストップモーションの代表的な作品です。
まとめ
Netflixのオリジナルアニメには、多くの素晴らしい作品があります。
しかし、その多さが故に、どの作品を観るか迷うこともあると思います。
そうした際に、是非この記事を参考にしてもらえればと思います。
きっと気に入るアニメがあると思います。