もはや現代社会において、欠かすことのできないインターネット。
誰もが日常的に利用する、重要なインフラとなりました。
ところで、そもそもインターネットとは何でしょうか?
そこでここでは、知っているようで知らないインターネットの基本を、わかりやすく解説してみました。
その基本や仕組み、成り立ちの歴史、現状の課題まで詳しく見ていきますよ。
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インターネットとは何か?

インターネットとは、世界中のコンピュータ同士を繋ぐネットワークのことです。
ネットやウェブという言い方の方が、よく使いますね。
地球規模の情報通信網であり、現代における情報技術の基盤となるテクノロジーです。
「世界中のコンピュータ同士の相互接続」とも言えますね。
SNSを見ても分かるように、世界中の様々な情報が、いつでも瞬時に手に入ります。
今や重要なインフラとして、人々の暮らしを支える機能を果たしている訳です。
インターネットの基本要素

2台のコンピュータを繋げば、それもネットワークです。
インターネットとは、そうしたコンピュータネットワークの集合体です。
つまりインターネットとは、世界中のコンピュータやネットワークが相互に接続された巨大なネットワークです。
これにより、情報の送受信やコミュニケーションが可能になります。
今や世界中のコンピュータが、そこに繋がっています。まるで、巨大な生命体の様です。
そんなインターネットの仕組みを、その基本的な構成要素から、わかりやすく解説していきたいと
コンピュータ
インターネットを構成する、最も基本的な要素がコンピュータです。
コンピュータが無ければ、インターネットも存在しません。
コンピュータを相互接続して、情報を送受信するための役割を果たしているのがインターネットです。
またインターネット上におけるコンピュータは、一般的にサーバーやクライアントと呼ばれます。
サーバーは情報を提供する側、クライアントは情報を要求する側です。
一般的に、企業などにあるサービスを提供するコンピュータが、サーバーです。
そして、一般家庭などのサービスを利用する側のコンピュータが、クライアントです。
プロトコル
ネットワーク間で通信する仕組みが、インターネットの仕組みそのものです。
それが、プロトコルと呼ばれるものです。
これは、通信に関する規約のことです。インターネットで情報を送受信するためには、共通のルールや手順だと言えます。
あらゆるコンピュータが、この通信プロトコルを用いています。
同じ通信プロトコルを使うことで、コンピュータ同士で通信のやり取りが出来るのです。
IPアドレス、HTML、HTTP、WWWなどなど、インターネットには様々な細かい仕組みがあります。これらはすべて、この通信プロトコルに則っています。
現状ではTCP/IPという通信プロトコルが標準です。TCP/IPは、データの分割や再構築、送信先のアドレス指定などを管理します。
プロトコルは、人間の言語と似たようなものです。同じ言語を話せば、会話が出来るのと同じです。
インターネットやコンピュータのシステムは、人間社会と少し似ているかもしれません。
体系的なルールがあることによって、高度なシステムを作り上げているのです。
IPアドレス
インターネット上のコンピュータは、一意の識別子であるIPアドレスを持っています。
例えば、192.168.0.1のような形式です。IPアドレスにより、データがどのコンピュータに送信されるかが決まります。
IPアドレスは、インターネット上の住所のようなものです。コンピュータごとに割り振られた番号です。
これにより、コンピュータがネットワーク上のどこにいるか判断できるのです。
現実社会でも、相手の住所がわからないと、手紙や荷物を送ることができないですよね。それと同じ様なものです。
ドメイン名
IPアドレスは、人間には覚えにくいので、ドメイン名が導入されました。
ドメイン名とは、人間が理解しやすい形式で、IPアドレスに紐づけられたものです。
IPアドレスの、表示上の見た目と言っても良いかも知れません。
例えば、google.comやyahoo.co.jpなどがドメイン名の例です。
ドメイン名を入力すると、対応するIPアドレスに変換されます。この変換するシステムをDNS(Domain Name System)と言います。
ルータ
インターネット上のデータは、複数のネットワークを経由して目的のコンピュータに届きます。
その際、情報データは、ルータと呼ばれる機器を経由して転送されます。
ルータは、データの最適な経路を選び、パケット(データの小さな単位)を宛先に転送します。
プロバイダ
インターネット接続を提供する企業や組織をプロバイダ(ISP)と呼びます。
プロバイダは、ユーザーにIPアドレスを提供し、データの送受信を可能にします。
インターネットの基本的な仕組み

それでは、インターネットにアクセスする際の仕組みを、初心者にもわかりやすく解説します。
以下が、インターネットの基本的な仕組みの概要です。
- ユーザーが特定のウェブサイトにアクセスしようとする。例えば、ブラウザでYahooを開くなど。
- ブラウザは、DNSシステムに問い合わせ、ドメイン名をIPアドレスに変換する。
- DNSは、リクエストに基づいて、関連するIPアドレスを見つける。
- ブラウザは、見つかったIPアドレスに対して、接続を確立する。
- ユーザーのコンピュータから、ネットワーク上のルータへとデータが送信される。ルータは、データの最適な経路を選択し、次の宛先に転送する。
- データが目的のIPアドレスに到着すると、サーバーがリクエストを処理する。そして要求されたウェブページの情報を、データとして送り返す。
これを理解することで、インターネットの基本を把握することができるでしょう。
社会インフラとしての役割

現在では、インターネットは重要な社会インフラのひとつになっています。
ほぼ全ての企業が、ネットを活用してサービスを売ったり宣伝したりしています。
また行政サービスも、ネットで利用できるものが増えています。
家庭においても、その重要度は大きいです。電気、ガス、水道に次いで、通信費は主要な光熱費となりました。
またFacebook、Twitter、instagram、Youtubeなどのソーシャルメディアは、今や人々の暮らしと切り離せない存在となりました。
こうしたソーシャルメディアは、人々の生活様式に多大な影響を与えました。
またAI(人工知能)の急速な進化も、人間社会を大きく変化させています。
インターネットの歴史

インターネットは、人類の歴史上、最も急速に発展・普及したテクノロジーといえます。
90年代に、インターネットはPCと共に、一般に急速に普及し始めます。
2000年代には、瞬く間に世界中に広がり、社会インフラとなっていきました。
ご存知、WiFiの無線技術も普及し始めます。
2010年代にはスマートフォン爆発的に普及しました。
インターネットはより一層、人々の暮らしに欠かせないものとなります。
2020年のコロナウイルスの世界的流行によって、インターネットはさらにその存在意義を高めました。
人類史から見たら、瞬きほどの一瞬の出来事です。
そんな短い間のことが、今までにないほどの大きな変化をもたらしているのです。
ヴァーチャルな進化
ただこれらの変化は、物質的なものというより仮想的でバーチャルであるという点が特徴です。
ルネサンスや産業革命とは、また別種の進化ですね。
インターネットの普及した前と後で、見た目上の変化はそれほど無いと思います。
変化したのは、人が収集・発信できる情報の量と質です。
インターネットの課題
インターネットがもたらした恩恵は、計り知れません。
様々な情報を共有することで、今までにない発展や進化を生み出しています。
人々の暮らしの利便性の向上に、とても役立っていると言えます。
しかし一方で、課題も数多くあります。
グローバリズムの加速

世界中を繋いだ情報通信網であるインターネット。
ネットはその性質上、グローバリズムの拡大にも大きく影響したと思われます。
グローバリズムは、アメリカ型の新自由主義の拡大と言えます。要は多国籍企業による富の搾取の拡大です。
Google、Amazon 、Apple、Facebook、などの多国籍IT企業は、まるで怪物のように超巨大化しています。
また、グローバリズムと共に、格差と貧困も急速に拡大していきました。環境破壊もそうです。
図らずも2020年のコロナウイルスの流行によって、グローバリズムに歯止めがかかる形になりました。
これまでの新自由主義に対して、転換を図る動きが世界中で活発化したのです。
インターネットとグローバリズム。
その関連性が今後どうなっていくか、それは誰にも予測出来ないでしょう。
国家規模での激しい情報戦争

インターネットは、誰もが世界中の情報に、アクセスすることを可能にしました。
情報量は爆発的な増加を続けています。同時に、情報の監視、奪い合い、印象操作といった事態が激化しました。
不正アクセスやサイバー攻撃といった、ネットを利用した犯罪やテロも頻発しています。
そして、この情報戦争は国家規模です。
アメリカ政府
アメリカのNSA(国家安全保障局)は、世界中の電話・ネット回線を傍受していると、2013年に内部告発されました。
「PRISM(プリズム)」と名付けられた極秘システムで、世界中の情報を不当に監視・傍受していました。
現在ではアメリカ政府筋も、その存在を認めています。
ロシア政府
2016年アメリカ大統領選挙においては、ロシア政府機関によるハッキングなどの介入があったとされます。
トランプを勝利させるため、サイバー攻撃やSNSを利用したプロパガンダが展開されました。
テロ組織
2010年代に隆盛したイスラム過激派組織IS(イスラム国)は、インターネット上でのプロパガンダ活動を、盛んに行っていました。
YouTubeやTwitterで動画を数多く投稿し、参加者を多く集めることに成功していました。
中国政府
また中国政府は、ファーウェイという同国の大手通信企業を使って、世界中の情報を諜報、傍受しているとされます。
2018年頃からは安全保障上の脅威として、先進国を中心に、世界中でファーウェイ製品の排除の動きが広まりました。
インターネット上における情報戦は、あらゆる国の専門機関や企業が、エグいほど熾烈に行っています。まるで映画やドラマですね。
SNSの普及とその弊害

SNSとはソーシャル・ネットワーキング・サービスのことです。
ネット上で、社会的なネットワークが構築できるサービスです。
Facebook、Twitter、instagramなどが代表です。簡単に誰とでも繋がることができます。
解説は不要と言えるくらい、みんな当たり前に知っていますよね。
しかし、とても便利であると同時に、様々な弊害を生んでいます。
人の心への影響
人々の心の健康に対する影響が、最も懸念されます。
特に利用率の高い若者ほど、その影響は顕著だと思われます。
アメリカのペンシルベニア大学で、SNSと幸福度に関する研究が行われました。
研究では、SNSの利用頻度が高いほど、自己評価の低下や孤独感の増大が起きやすいことが指摘されています。
逆にSNSの利用を控えるほど、うつ症状や孤独感が軽減される傾向にあることが確認されたといいます。
SNSはストレスが高まりやすい
またSNS上では、人は攻撃的になりやすく、そのため対立が生まれやすい、といったデータもあるそうです。
SNSは情報の共有、宣伝、広告などには極めて有効です。
しかし、不安や恐怖や苛立ちといった精神的ストレスを生みやすい、というデメリットがあると言えます。
SNSが人の健康にもたらす影響に関しては、もっと研究をして欲しいです。
そして、科学的な見解や知見に基づき、その在り方や利用の仕方を考えていくべきでしょう。
まとめ
インターネットは人々の生活に役立つ、便利なテクノロジーです。
僕は基本的に、テクノロジーを脅威だとは思いません。
重要なのは、それを使って何を生み出すかです。
インターネットはあくまで道具にすぎません。
どこまでいっても中心にいるのは、それを扱う人なのです。
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