斜めの角度がついた顔は、最も描かれる頻度が高いです。
描く対象としても魅力的ですね。
しかし慣れていないと、角度の付いた顔を描くのは、なかなか難しいものです。
特に初心者は苦戦する部分だと思います。
そこで、誰でも描けるようになる、実践的なコツを紹介したいと思います。
重要なのは、遠近法と立体構造の把握です。
基本とポイントをしっかり抑えれば、初心者でも正確に斜めの顔が描けるようになりますよ。
メイキングと共に、順を追って詳しく解説していきます。
描き方のコツを掴んで、斜めの顔を描ける様になりましょう。
上の図で示したのが、大まかな斜めから見た顔の立体構造です。
ブロック処理による面構成は、描く対象の構造を把握する上で、非常に有効です。
顔以外のパーツにおいても同様です。
立体を意識することで、より正確な描写をすることができます。
斜めから見た顔を描く際に、重要なのが遠近法です。
風景を描くときと同様に、顔を描く際にも遠近法を用います。
これにより正確な描写ができます。
遠近法は、あらゆるモチーフを描く際に重要です。
そして遠近法は、基本的なコツさえつかめば、たいして難しくありません。
ではそのコツを見ていきましょう。
遠近法の基本は、手前のものほど大きく、奥のものほど小さくなる、ということです。
単純で当たり前のことですが、重要なことなのです。
こういった当たり前の基本を、しっかりと身に付けるのが大切です。
顔の場合は、角度がつくほど、より遠近の度合いが増します。
次に遠近法の基本として、オーバーラップがあります。
これは、遮蔽物によって奥のものが見えなくなることです。
重なり合いによって、手前にあるもので遮られると、奥にあるものは見えなくなります。
これも、当たり前じゃんと言われそうですね。
ですがこれも、立派な遠近法のひとつなのです。しっかりと意識しましょう。
斜め顔を描く際には、「鼻」によるオーバーラップが重要です。
角度がつくほど「鼻」によるオーバーラップが顕著になります。
奥側の目や頬が遮られ、部分的に見えなくなります。
こうした急な角度のついた顔を描く際に、立体構造の把握が生きてきます。
では実際に斜めから見た顔を描いていきましょう。
円のアタリを用いることで、誰でも正確に斜め顔を描けます。
では、リアルなタッチの男性の斜め顔を描きます。
ここでは大体45度の角度で描いていきます。
斜めの顔は角度がつくほど、顔の骨格の立体構造の影響を受ける。奥側の輪郭線をしっかり描くことが、重要なポイントとなる。
顔を描く際におすすめの参考書が、ルーミスの『やさしい顔と手の描き方
解剖学の知見も豊富に取り入れていて、とても詳細に顔の構造を分析しています。
骨格から筋肉の付き方まで解説し、徹底して正確な描写に努めています。
もちろん、斜めから見た顔に関しても豊富な解説があります。
書かれたのはかなり昔ですが、今読んでも十分役に立ちます。描き方の古典的名著です。
斜めの顔を描く方法を解説しました。
重要なのは立体構造の把握や、遠近法の活用がです。
ちゃんと基本を身に付けていけば、様々な角度の顔を描けるようになります。
スケッチやデッサンもとても有効です。
では、楽しんで色々な顔を描いてみてください。