ハロウィンは今や日本でもすっかりおなじみになりましたね。

毎年秋になると、街中に仮装をした子どもたちの姿が溢れてくるのが定番になっています。

さて、そんなハロウィンなんですが、そもそもこれって何ぞやというのが今回のテーマです。

もう当たり前のものとして、みんな普通に過ごしてますけど、わりと基本的なところがわかってない人が多いじゃないでしょうか。

そもそもハロウィンって何のお祭りなのか?いつから始まったのか?なんで仮装するのか?

そういった今さら聞けない根本のところを、わかりやすくサクッと解説したいと思います。

『歴史や文化もわかる 西洋美術史の教科書: 20世紀から現代まで』

そもそも何のお祭りなのか

まず、ハロウィンとは、そもそも何のお祭りなのでしょうか。

これ、実は、主にアメリカにおいて、いくつかの伝統が合わさって作られてきた習慣なんです。

まず、キリスト教のカトリックでは、11月1日が「諸聖人の日」、または「万聖節」という祝日です。

これは、すべての聖人や殉教者を記念して、祈りを捧げる日です。

そして、その翌日の11月2日は「死者の日」とされ、亡くなった人々を記念して祈りを捧げます。日本のお盆と少し似ていますね。

さて、この「諸聖人の日」は、英語で「All Hallows」といいます。

そして、その前日の10月31日の夜が、「All Hallows’ Eve」。

つまり、「諸聖人の日の前夜」という意味です。

これが次第に短くなって、

「Halloween」

と呼ばれるようになりました。

この習慣がヨーロッパからアメリカに伝わり、「諸聖人の日」よりも、その前夜のハロウィンが盛り上がるようになります。

そして娯楽性の高いイベントとして人気を博すようになったのです。

ハロウィンの起源とは

そしてハロウィンの起源そのものは、キリスト教よりもさらに古い、ケルトの伝統が関係しています。

まずそのケルトって何ぞや?というところなんですが

ケルトとは、キリスト教以前の遥か昔のヨーロッパにおいて存在した民族です

この古代ヨーロッパのケルト文化では、11月1日ごろが一年の大きな区切りとされていました。

そして、その前日の10月31日の夜には、「サウィン」と呼ばれる祭りが行われていたとされます。

この日には死者の霊が現世に戻ってくるとも考えられていました。

こうしたケルト系の文化は、アイルランドやスコットランドなどの地域に色濃く残り受け継がれていきました。

そして彼らの風習が、後にキリスト教と融合していったわけです。

それから、19世紀になると、アイルランド人やイギリス人などケルト地域からの移民が大量にアメリカに渡りますよう

それと同時に、諸聖人の日やハロウィンの伝統も持ち込まれたのでした。

そして20世紀になると、ハロウィンはアメリカにおいて発展、普及していきます。

まず、子どものイベントへと変化しました。現在の子どもが仮装して家々を訪ね、お菓子をもらうという形式が広まります。

そして「Trick or Treat」、お菓子をくれなきゃいたずらするぞ、の合言葉も定着しました。

さらに、映画やテレビなどでもハロウィンが頻繁に描かれ、さらに全国的なイベントになりました。

こうしてハロウィンは商業化・大衆化され、家庭・学校・地域社会に定着していったのです。

なぜ仮装するのか

では、なぜハロウィンでは仮装をするのでしょうか。

これも、死者や超自然的な存在と関係しています。

古いヨーロッパの民間習俗では、この時期に人々が仮面をつけたり、変装したりする習慣がありました。

その背景には、人間が幽霊や精霊などに姿を似せることで、悪い存在から身を守るという考え方などがあったとされています。

しかし時代が進むにつれて、こうした宗教的・民間信仰的な意味合いは次第に薄れていきます。

そしてアメリカでハロウィンが子どもたちも楽しめるイベントとして広がっていくと、さまざまな仮想の衣装を着る習慣へと変化していきました。

現在では、映画やアニメのキャラクターなど、ほとんど何にでも仮装しますよね。

こうしてハロウィンの仮装は、「悪霊から身を守るための変装」から「楽しむための仮装」へと、大きく意味を変えていったのです。

日本での広まり

ちなみに日本では、いつからハロウィンが広まったのでしょうか?

これは大体90年代後半から2000年代にかけてと言われています。

実は日本でも1970〜80年代からハロウィンの紹介自体は始まっていました。しかし、一般社会にはなかなか定着しませんでした。

そこから大きな転換点となったのが、1997年に東京ディズニーランドがハロウィンイベントを開始したことです。

さらに2002年からは、USJでもハロウィンイベントが開始されます。

こうして世界的なテーマパークがイベントを開催していったことで、一般にも広く認識されていきます。

そしてハロウィンは、日本のコスプレ文化との相性が非常に良かったと言えます。

もともとコスプレに愛着のある日本人にとって、好きな格好をして街に出るというイベントは、とても受け入れやすかったと思います。

まとめ

このように、現在のハロウィンは、もともと一つの文化から生まれたものではありません。

古代ヨーロッパの祭りや、キリスト教の祝祭、そしてアメリカの文化など、さまざまな習慣が長い時間をかけて重なり合って、現在のハロウィンが形作られていきました。

今ではすっかり身近なイベントになったハロウィンですが、その背景には、長い歴史の中で形を変えてきた文化があるんですね。

そう考えると、毎年何気なく見ているハロウィンも、少し違って見えてくるのではないでしょうか。

それでは今回は、ハロウィンについてお届けしました。