ホワイト(白色)のは、油絵の制作において必須です。
まず、これを揃えないことには始まらないと言えます。
油絵の制作において、とても重要な役割を果たしているからです。
この記事では、そんな油絵の具のホワイトを詳しく解説しています。
油絵で最もよく使う色
ホワイトは油絵制作で最も消費する絵の具です。
油絵具は顔料の濃度が高くて濃いです。
そのままでは濃すぎて暗い場合が多いので、ホワイトを混ぜて明度の調節をすることになります。
ホワイトの役割はこのような明度の調節がメインになります。
なのでホワイトは大容量を購入するのが、実用的にも経済的にもおすすめです。
ホワイトを使って、あらかじめ色の階調をつくっておくと、スムーズに描画が出来ます。
白さによる高い明度と隠ぺい力
ホワイトの特徴は、絵の具の中で最も高い明度と隠ぺい力です。
油絵の制作は、基本的に「暗部から明部」の順番で描いていきます。
そのため階層構造の上層部ほど、明度の高い色になります。
その際に必要なのが、高い明度と隠ぺい力なのです。
「チタニウムホワイト」がおすすめ!
ホワイトにはいくつか種類があります。
その中でも、必ず揃えてほしいのが「チタニウムホワイト」です。
最も白く、最も隠ぺい力が強い、理想的なホワイトです。
油絵の制作には必須と言ってもいい絵の具です。
ポスターカラーのホワイトの様な白さと隠ぺい力、と言えば分かりやすいでしょうか。
混色や上塗りに適しています。
その他のホワイトは、自分の用途に合わせて買い足していけばいいと思います。
入門書としては『油絵Style & Process』がおすすめです。
油絵のホワイトの種類
油絵のホワイトには、いくつかの種類があります。
ホワイトの種類の多さは、油絵の特徴と言えます。
それだけ油絵において、ホワイトという色が重要だからでしょう。
それぞれのホワイトを、その特徴と共に紹介します。
シルバーホワイト
最も古くからある鉛白をベースにしたホワイトです。
温かみがある色調が特長です。
顔料の鉛白には有害性があります。また黄ばみやすさなどから、現在では主流を外れています。
乾燥が早く、堅牢な長所があり、描き始めから中描きに使われます。適度な着色力で、混色用にも適しています。
ジンクホワイト
青みのあるホワイトで、混色時の発色が美しいのが特長です。
混色に向いたホワイトと言えます。
成分の亜鉛の作用で、上に塗る絵具に亀裂・剥離を起す可能性があります。
そのため、基本的に仕上げ時の上塗りの際に用います。地塗り・下塗りには使用できません。
チタニウムホワイト
着色力、隠ぺい力が最も強く、強い質感のあるホワイトです。
20世紀に開発された顔料、チタン白を用いたホワイトです。
強い塗膜を形成し、亀裂・剥落の心配がほとんどありません。
明度の調節、ハイライトの表現に適しています。
物質感のある表現にも効果を発揮します。
パーマネントホワイト
温かみのある適度な不透明性をもった白です。
強すぎるチタニウム ホワイトの着色力、隠ぺい力を抑えた、使いやすいホワイトです。
亀裂・剥落の心配がほとんどありません。
まとめ
油絵の制作において、ホワイトは必ず使うので、多めに用意しておくといいでしょう。
おすすめは「チタニウムホワイト」です。
おすすめというより必須と言っていいかもしれません。
購入する際は大容量のものが、経済的でいいでしょう。