油絵の具は敷居が高く感じるかも知れません。
でも、実際使ってみると、とても扱いやすい画材なんです。
基本を抑えれば、初心者でも簡単に描くことが出来ますよ。
また油絵は中世から現代に至るまで、西洋美術の中心的な存在です。
そんな油絵の具特徴を詳しく解説していきます。
油絵で描くのはとても面白いですよ。興味があれば、気軽に試してみてください。
油絵とは何か?
油絵はその名の通り、オイルを使って描かれた絵画です。
油絵の具自体もオイルで練られています。
水彩やアクリルなどは、水を使って絵の具を溶きますよね。
一方で油絵は、オイルを使って絵の具を溶く訳です。
厚く塗り重ねたり、繊細な色の深みを出したりと、様々な表現が可能です。
また油絵は、発色の良さと色の深みが凄いんです。
透明感と光沢のある画面で、なんとも言えない、奥深さや存在感のある絵が出来上がるのです。
また油絵は、乾燥することでとても堅牢になります。
何百年も前の絵画が、いまだに鑑賞できる理由ですね。
入門書としては『油絵Style & Process』がおすすめです。
油絵はとにかく乾きが遅い!
油絵の特徴は、とにかく乾きが遅いことです。
他のどの画材と比べても、ダントツのぶっちぎりです。
指で触って大丈夫なくらい乾燥するまで2、3日はかかります。
この乾きの遅さこそ、油絵の重要な特徴です。
短所であり長所でもあります。
まず乾きが遅いので、グラデーションなどぼかしの処理がしやすいです。
一方で重ね塗りなどを、ガンガン進めていくのは難しいです。
そして、油絵は修正がとても容易です。
乾かないうちは、布で拭うだけで絵の具を取り去れます。
また乾いたあとで、その上から何度でも塗り重ねていけます。
着実にじっくりと作業していくのが重要です。
油絵の乾燥を早めたいときは、乾燥促進剤があります。専用のメディウムを使えば、数時間で乾燥させることも出来ますよ。
水彩やアクリル絵の具との違いは?
油絵の具と水彩やアクリルでは、乾燥のメカニズムが異なります。
水で溶く水彩やアクリル絵の具は水分が蒸発することで固まります。水分が蒸発した分、絵の具全体の体積が減ります。
そのため、乾燥後は描いている最中と比べて、色合いや質感に変化ができます。
一方で油絵は、蒸発ではなく油そのものが酸化して固まります。
そのため、絵の具全体の体積は変わりません。
このため、油絵は乾燥しても色合いや質感が変わりません。描いている最中の感じそのままで仕上がります。
体積が減らないので、量感やタッチを活かした厚塗りに適しています。
また透明な絵の具の層を重ねることで、繊細で深みのある表現もできます。
油絵はいつ頃できたのか?
油絵は中世のヨーロッパにおいて発展、確立されていったとされます。
ルネサンスによる科学技術の進歩とも相まって、発展したのだと思われます。
科学の発達により、正確な遠近法、光と影、質感や量感などの絵画表現も可能になったのです。
科学の進歩と共に発展した、絵画技法と言えるかもしれません。
また油絵は表現方法が実に多彩です。
時代ごとに様々なグループや流派、表現方法があります。
バロック、ロココ、印象派、キュビズム、シュールレアリズム、などなど。
近代西洋の歴史や文化と、密接にリンクしている所もあって面白いです。
\意外と簡単!描いてみませんか?/
まとめ
油絵の特徴や性質に関して解説しました。油絵は本当に奥が深いです。
古典の巨匠から現代のアーティストに至るまで、実に多種多様な表現方法があります。
そして実際使ってみると、とても扱いやすい画材です。