本物らしいリアルな表現のためには、どういったことが必要でしょうか?
そのために役立つコツを、分かりやすく紹介したいと思います。
光源の設定、立体構造の把握、リズムや流れ、陰や影の設定などがポイントになります。
それぞれ大事な点を抑えながら、詳しく見ていきます。
ポイントを抑えることで、グッとリアルな絵が描けますよ。
リアルに描く際のポイント!
リアルに描くにはコツがあります。
まずは、その基本的なポイントを抑えることです。
- 光の設定
- なるべく質の良い資料を用意する
- 基本図形に単純化する
- 立体構造の把握
- リズムや流れと正確なアウトライン
- 影の落ち方の設定
- 陰になる部分の設定
こうした点を抑えながら描くことで、リアルで本物らしい描写が出来ます。
光の設定
まず重要なのは、光源の位置です。
どの方向から光は差しているかを、最初に設定します。
そして、光の強さや種類を確認します。
直射光か拡散光か、暖色か寒色か、順光か逆光かなどです。
リアルな描写において、光の設定は最重要事項です。
描き始める前に、必ず光の設定は決めておきましょう。
光の設定において、最高の教師はアニメーターです。様々な光の効果を熟知していて、見事な作品を作り上げます。
なるべく質の良い資料を用意する
リアルな描写において重要なのは、実際に観察しながら描くことです。
そのために、なるべく質の良い資料を用意しましょう。
実物や写真や絵を見て描くのが、理想的です。
現代はインターネットのおかげで、良質な資料がすぐ手に入ります。
アーティストにとっては、とてもありがたいことです。どんどん利用しましょう。
基本図形に単純化する
描き始める前に重要なのは、描く対象の全体像をまずしっかりと把握することです。
そのためには、まずは細部ではなく大まかな構造からとらえます。
その際に、基本図形への単純化が有効です。
描く対象を、球体や箱型や円柱など、基本図形に単純化してとらえるのです。
そうすることで、細部にとらわれず、対象の構造をよく理解することが出来ます。
初心者ほど細部にとらわれがちです。まず重要なのは細部ではなく、全体構造の把握や設定です。
立体構造の把握
上手く描くためには、描く対象の立体構造を把握しましょう。
立体構造を把握する際に役立つのが、面構成によるブロック処理です。
描く対象の表面全体を、面のつながりでとらえるのです。
面構成は立体表現、写実表現に役立ちます。
実際に描く際も、面を意識して描くと、格段に立体的に見えます。
実際に描く際は、面と面の境をあまりボカさないのがコツです。わりとクッキリそのまま残す方が、上手くいきます。
リズムや流れと正確なアウトライン
描く題材のアウトライン(輪郭線)は、なるべく正確に描く必要があります。
そのためにも、まずは細部ではなく大まかな構造からとらえます。
構造を把握したら、大体のアタリを取ります。
そして全体を見ながら、リズムや流れを意識して描きます。
リズムや流れとは、実際に目に見える線や輪郭ではなく、全体の構図から感じるラインです。
そこから徐々に細部を加えていき、アウトラインを整えていきます。
優れた構図には、必ずリズムや流れのラインがあります。「気」の流れと言うのが、一番伝わるかもしれません。
影の落ち方の設定
次に、影の落ち方を見ます。
影とは、何らかの物体によって光の進行を遮る結果、壁や地面にできる光が当たらない暗い部分のことです。
光の角度や種類によって、影は様々な落ち方をします。
基本的に光は直進するので、光源の位置で影の長さは決まります。
また、直射光か拡散光かで影の形は変わります。
直射光の場合、輪郭のくっきりとした影になります。
拡散光の場合、輪郭のボヤけた影になります。
陰になる部分の設定
光の当たらない陰になる部分を決めていきます。
陰とは、光が元から当たらない暗い部分です。
遮蔽物などは関係なく、角度的に元から光の当たらない部分が陰です。
どこまで光が当たるのか、検討しておきます。
ここでも、面構成が有効です。
当然ですが、光源を向いている面に光が当たり、向いていない面が陰になります。
陰には光源からの光は当たりませんが、反射光が当たります。
反射光は、リアルな表現に欠かせない重要な要素です。
そして、どこがより明るくてどこがより暗いか、明暗の調子を設定します。
まとめ
リアルな絵を描くための、実践的なポイントを解説しました。
まとめると
- 光の設定は最重要ポイント
- なるべく質の良い資料を用意する
- 基本図形に単純化する
- 立体構造の把握
- リズムや流れと正確なアウトライン
- 影の落ち方の設定
- 陰になる部分の設定
といったところになります。
加えると、自分がやりたい様に、楽しんで描くことも大切なポイントです。