西洋美術史

歴史や文化もわかる!中世ヨーロッパの美術を紹介!

今もヨーロッパの至るところに面影を残す中世。

その中でつくられた、様々な芸術作品を紹介したいと思います。

中世においてヨーロッパの基盤が形づくられていった。

この時代の歴史や文化を学ぶことは、西洋世界を理解する上でも役立ちますよ。

中世ヨーロッパの特徴や文化、歴史的背景もわかりやすく解説しながら、様々な作品を見ていきます。

僕は大学で西洋史を専攻していました。西洋の歴史や文化なら任せてください。

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中世とは一体何か?

そもそも中世ヨーロッパとは何でしょうか?

一般的に中世とは、西洋史における時代区分の一つです。

西ローマ帝国の崩壊からルネサンスや宗教改革に至るまでを指し、5世紀から15世紀までの約1千年の期間です。

そして中世を語る上で欠かせないのが、キリスト教封建制です。

ローマ帝国において国教とされてから、キリスト教はヨーロッパ中に広まっていきました。

フランク王国の成立以降さらに勢力を拡大し、各地に教会が建てられました。

キリスト教は現代においても世界最大の宗教である。

教会は王族や貴族に匹敵する、絶大な権力を握ります。

また社会には、主君と臣下という封建的主従関係が広まりました。

『ビジュアル図鑑 中世ヨーロッパ』

中世の芸術作品

それでは中世における芸術作品を見ていきましょう。

中世の芸術作品としては、彫刻、写本、モザイク、ステンドグラスなどがあります。

全体を通じて、キリスト教の影響が色濃く反映されています。

そこにアングロ・サクソン、ゴート、ノルマンといった、ゲルマン系民族の文化も混じり合います。

『上馬キリスト教会ツイッター部の キリスト教って、何なんだ?』

絵画

中世の絵画作品としては、フレスコやモザイク、また写本の中における装飾としての美術があります。

フレスコとは、主に壁画に用いる絵画技法のことです。

またモザイクとは、小さな破片を組み合わせて表現する絵画技法です。

キリスト教が主なモチーフとなり、教会における装飾としての作品が代表的です。

キリスト教は、西洋世界における社会的・文化的な基盤となっていきました。

騎士道物語

中世の吟遊詩人たちは、騎士のあるべき理想的な姿を「騎士道物語」にして歌い上げました。『アーサー王物語』がその代表です。騎士たちの冒険を描いたストーリーで、その武勲や恋愛が扱われました。

中世ヨーロッパの教科書

装飾品

中世においては、様々な装飾工芸品がつくられました。

金属工芸、象牙彫刻、タペストリーなどが代表的です。

写本に豪華な装飾がされることもありました。

これらの工芸品には、ゲルマン民族の文化の影響もよく表れています。

王族、貴族、教会などの権力者たちが主に所有しました。

ヨーロッパの中世は、日本史で言うと古墳時代から戦国時代に当たります。

ゲルマン民族

中世ヨーロッパで重要な役割を果たしたのが、ゲルマン民族です。フン人という遊牧民に押される形で、4世紀に民族大移動を始め、ヨーロッパ各地に広がりました。西ローマ帝国の崩壊や、ヴァイキングの侵攻など、その後の西欧世界の形成に大きく影響します。

建築

中世の建築様式には、ロマネスク、ゴシックという特徴的なスタイルがあります。

ロマネスクは主に10-12世紀の建築様式で、半円形のアーチや窓が小さく重厚なつくりが特徴です。

ゴシックは12-15世紀の建築様式で、高い尖塔に大きな窓、背が高く荘厳なつくりが特徴です。

これらの様式で、ヨーロッパ各地にキリスト教会が建てられました。

ゴシックは「ゴート人の」という意味で、ゴス文化の語源でもあります。

フランク王国と西ヨーロッパ世界の形成

フランク王国は5世紀頃にゲルマン系民族が建国しました。キリスト教を受容し普及させ、カール大帝のもとで、西ヨーロッパ全域を支配する巨大国家となりました。その後王国は分裂し、9世紀のヴェルダン条約・メルセン条約によって3つに分割されます。これにより現在のフランス、ドイツ、イタリアの領土が出来上がりました。

歴史や文化もわかる 西洋美術史の教科書

まとめ

中世における芸術をわかりやすく解説しました。

キリスト教会の勢力拡大、封建制度のはじまり、ゲルマン系民族をはじめとした異文化との融合。

そういった要素が合わさり、中世の文化は形づくられていきました。

今日においてもその面影を、ヨーロッパの至るところに残しています。