テクノロジー

AI開発の歴史を学んでみよう!一体いつからあると思う?

ChatGPTや画像生成AIなど、AI技術が世界的に注目を集める様になりました。

その話題やニュースを目にしない日はない、というほどです。

しかしながら、これまでのAI開発や研究には、一体どの様な歴史があったのでしょうか?

これからもAIは大きく成長していくと思われます。なので歴史をはじめAIの様々な側面を学んでおくことは、とても重要だと思います。

そこでここでは、AI開発の歴史をわかりやすくまとめました。

AIという技術が歩んできた道のりを、サクッと学んでみましょう。

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AI開発と進化の歴史

生成AIの登場は、コンピュータの登場やインターネットの登場に似ているかもしれません。

科学技術における歴史的なパラダイムシフトであり、その存在が人間社会に変化をもたらすものです。

またAI自体は、すでに様々な商品やサービスに組み込まれ、日常生活に広く浸透しています。

身近なところでは、インターネットの検索エンジンや、スマートフォンの音声応答アプリケーションなどがあります。掃除ロボットなども例として挙げられます。

スマホもPCも、すでにAIを標準的に搭載している訳です。なので、ほとんどの人がすでにAIと共生しているのです。

また恐らく多くの人が、AIとはここ最近になって急に現れた、最新技術だと思っているのではないでしょうか?

しかし実のところは、AI研究はすでに半世紀以上の歴史があります。

長年に渡る研究と失敗の繰り返しがあり、その知見の積み重ねによって、現在のAI技術があるのです。

機械学習によって技術が飛躍的に進歩したので、突然現れた様に感じられるんですね。

ここでは、そんなAIの開発と進化の歴史を、今一度振り返って紹介したいと思います。

第一次人工知能ブーム

第一次人工知能ブームは、1950年代後半~1960年代の頃でした。

この時代のコンピュータは「推論」や「探索」の技術が中心でした。

1950年、アラン・チューリングが記念碑的論文を発表し、有名な「チューリング・テスト」を考案しました。これは知性を持った機械を創りだす可能性について論じたものでした。

質問者であるプレイヤーCは、AとBどちらのプレイヤーがコンピュータでどちらが人間か回答しなければならない。質問者が回答のために使えるのは、文字上の質問に対する返事に限られる。

そして1956年のダートマス会議において、「人工知能(Artificial Intelligence)」という概念が初めて発表されました。AIが一般的に認知されるきっかけとなります。

しかし当時の人工知能では、単純な仮説を扱うことはできても、様々な要因が絡み合っている課題を解くことは、まだまだできませんでした。

最高峰のコンピュータであっても、処理可能な計算量はごく僅かであったため、非常に限定的な問題しか解けませんでした。

第二次人工知能ブーム

第二次人工知能ブームは、1980年代のことでした。

「知識」を与えることで人工知能が実用可能な水準に達し、多数のエキスパートシステムが生み出されました。

専門分野の知識を取り込んだ上で推論させることで、AIにその分野の専門家のように振る舞わせるものでした。

日本政府は「第五世代コンピュータ」と名付けられた大型プロジェクトを推進しました。

自然言語での人間との対話、機械翻訳、画像認識、人間のような推論などを実現することが目的とされていました。

しかし、当時はコンピューターが自ら情報収集することはできなかったため、必要となる全ての情報を、人が手作業で入力する必要がありました。そのため活用可能な情報量には限界がありました。

しかしながら、コンピュータ性能の向上も飛躍的に進んでいきました。

1997年、IBMが開発したスーパーコンピュータである「ディープ・ブルー」が、当時のチェス世界チャンピオンに勝利しました。

この劇的な進化は、コンピュータの処理速度やメモリ容量など、その飛躍的な性能向上によるものでした。

これは革新的なパラダイムシフトを予感させるものでした。根本問題の1つだった「コンピュータ性能の限界」が、徐々に克服されつつあることを示すものでした。

第三次人工知能ブーム

第三次人工知能ブームは、2000年代から現在まで続いています。まさに現在進行形のものです。

まず機械学習が飛躍的な進歩を見せました。ビッグデータと呼ばれる大量のデータを読み込ませて、AIに知識を獲得させることができる様になります。

ビッグデータとは、従来のデータベース管理システムでは、記録や保管や解析することすら難しいような、膨大なデータ群のことです。

この機械学習の進化に貢献したのが、2006年におけるディープラーニングの登場でした。これまで人間の手が必要であった部分も、AIが自律的に学習していける様になりました。

これを可能にさせたのが、ニューラルネットワークです。人間の神経細胞に似たモデルが取り入れられたことで、ディープラーニングによる高度な学習が可能になったのです。

そして2010年代から、AIの研究開発が一気に加速していきます。

2016年には、Googleの子会社DeepMindが作成した、囲碁対戦用AI「AlphaGo」が注目を集めます。

チェスや将棋に比べて、対局のパターン数が桁違いに多い囲碁においては、AIが人の能力を上回るまでにまだ時間がかかると思われていました。

しかしAlphaGoは、人間のトップ棋士たちに連戦連勝をおさめたのです。これはAIが格段に速く進歩していることを、世界に示したものだと言えます。

また自動運転やロボット工学などの分野でも、AIが盛んに活用される様になりました。

自動車や航空機での、完全自動運転が実現可能と目されるようになります。そして自動車を中心に、研究が活発化しています。公道走行試験などが続いており、交通や物流における実用化が期待されています。

生成AIの登場

さらに2020年代になると、生成AIを用いた様々な応用が進んでいきます。

自然言語処理、画像生成、音楽生成など、様々なクオリティの高いコンテンツを、AIが生み出せる様になっていきました。

そして2022年は、まさに生成AIの隆盛の年でした。

2022年4月、画像生成AIである「DALL-E」が公開されます。

2022年7月、画像生成AIの「Midjourney」が公開されました。

2022年8月、画像生成AIである「Stable Diffusion」が公開されます。 

高性能な画像生成AIが、立て続けにリリースされていったのでした。

これらの画像生成AIは、極めて人間に近いあるいは上回る水準での生成が簡単に可能だと、世界的に話題となりました。

それまで画像生成などクリエイティブな作業は、AIの苦手分野だとされてきました。

そこに飛躍的な成長をした技術が表れたことで、生成AIに対して大きく注目が集まったのでした。

ChatGPTという衝撃

この生成AIへの注目を、さらに決定づけることが起こります。

それが2022年11月の「ChatGPT」の登場でした。

ChatGPTは、プログラミングを含む多種多様な言語の生成が可能であり、また人間に近い極めて高度な対話が可能でした。

これにより、世界的な関心を一気に集めます。ChatGPTはリリースからわずか2カ月後に、月間アクティブユーザー数が1億人に達したとされています。

これまでの歴史において、これほど速く成長したウェブサービスは無いと言われています。これは多くのIT企業や専門家たちにとって大きな衝撃でした。

そしてChatGPTの登場は、高度なAI技術の一般化と、開発競争の激化を同時にもたらします。

また各国の政府においても、生成AIへの対応が急ピッチで進められていきました。

急成長する生成AIの技術にどう対処していくか、世界規模で議論が活発化する事態となったのです。

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まとめ

これまでのAI開発の歴史を、まとめて紹介しました。

AIという技術は、ここ最近で急に現れたものではなく、半世紀以上も前からずっと研究されていたんですね。

また第一次人工知能ブーム、第二次人工知能ブーム、第三次人工知能ブームという流行の波がありました。

その中で様々な研究や開発が重ねられ、AIは少しずつ成長してきたのです。

そして機械学習とディープラーニングにより、AIは飛躍的な進化を見せます。

ChatGPTはじめ生成AIの登場は、世界中に衝撃を与え、その存在感と重要性をさらに高めることになりました。

この様にAIの歴史をはじめ様々な側面を学んでおくことことは、これからの時代においても役に立つと思いますよ。

気になるトピックがあれば、さらに自分で調べていきましょう。それではご覧いただきありがとうございました。