中世ヨーロッパでは、商業の活発化により、各地に都市が成立・発展していきました。
農業の発展による余剰生産物の発生や、遠隔地商業の活発化による貨幣の普及などによって、経済が成長していったことが要因です。それにより、中世のはじめに没落した商業が復活したのでした。
そして、この都市という存在は、ヨーロッパを理解する上で欠かせない重要なものです。この都市という共同体の中から、様々な文化が生まれていったからです。
中世ヨーロッパにおいて人口が集中した都市では、防衛のため市域を石やレンガ製の城壁で取り囲むのが一般的となりました。
人口増加により市域を拡張する場合には、新たな市壁を建設して拡張領域を取り囲むなどしました。そのため城壁は、中世都市の象徴的な要素となっています。
城壁内部は、中央広場を中心に主要街路が放射状に延びる構造で、広場に面して市庁舎や教会が建てられました。
中央広場では定期市が開かれたほか、祝祭の催しや騎士たちの馬上槍試合(トーナメント)の会場となり、またギルドの集会場や犯罪者の処刑場としても利用されました。
市庁舎では市政運営や裁判が行われ、会議場や監獄、鐘楼を備えている場合もあります。主要街路の間はより小さな街路が複雑に入り組んでおり、パン屋街や仕立屋街など街路ごとに同業者が集まって暮らしていました。
そして発展した大都市では、ランドマークとして巨大な大聖堂が建築されました。