描き方

厚塗りのコツを解説!油絵テクニックを伝授します!

厚塗りを上手く描いてみたくないですか?

厚塗りで描かれた絵は、立体的でリアルな存在感を感じさせます。

でも、「いまいちやり方がよく分からない!」「画面が汚くなる!」

という方も多いと思います。

そこで、厚塗りの描き方のポイントを、分かりやすく解説したいと思います!

そして参考として紹介するのが、油絵の描き方です。

実は油絵の描き方というのは、厚塗りのお手本とも言えるものなのです。

実際のメイキングと共に、順を追って説明していきます。




厚塗りはコツがわかると意外と簡単ですよ。

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厚塗りのコツを解説!

では実際のメイキングとともに、厚塗りの描き方を解説していきます。

そして、絵の描き方はデジタルだろうと基本は同じです。十分に応用可能ですよ。

今回描くモチーフは招き猫です。

厚塗りのポイント
  • 光の設定をよく考える
  • 描く順番は暗部から明部
  • なるべくボカさない

光の設定をよく考える!

描くモチーフを決めたら、まず考えるのが光の設定です。

光源の位置はどこか、逆光か順光か、直射光か拡散光か、といった点をなるべく細かく把握しておきましょう。

光はリアルな描写において、最重要ポイントです。

『画づくりのための光の授業』

下絵を描く

まずは下絵を描きましょう。

ここでは、油絵のおつゆ描きという方法で描いてあります。

暗部を描く

厚塗りを描く順番は「暗部から明部」が基本です。

なので、暗部から描いていきましょう。

光の設定をよく意識します。

今回の場合、右上からの順光で、光の種類は拡散光です。

ちなみに、直射光は暖色で、拡散光は寒色になるのが通常です。直射光は日光やスポットライト、拡散光は曇りや蛍光灯の光などです。

明部を描く

次に明るい部分を描いていきましょう。

ポイントは、あまりちびちび描かず、シンプルで大きいストロークで描くことです。

なるべく、少ない筆で描くように意識するといいでしょう。

水泳でも少ないストロークがよしとされます。魚を捌くときも包丁はなるべく少なくが基本です。

「大きい動きで伸び伸び気持ち良く」といった感じですね。

ハッキリクッキリ描く!

また、ここで重要なポイントが、ハッキリクッキリです。

不透明の色で、ガッツリ濃く描きましょう。

暗部とのコントラストが明確になり、それにより立体感が強調されます。

物体の形状を意識する!

物体の形状をよく考えながら描きましょう。

物体の表面の形をなぞる様に、筆をストロークさせるのがコツです。

立体や丸みをよく意識します。

なるべくボカさない!

更に重要なコツが、「ボカさない」ということです。

なるべく、筆のストロークによるタッチをハッキリ残したままにします。

そうすることで、立体感がうまく表現され、より本物らしくなります。

これが初心者には難しいポイントでもあります。初心者ほど不安で、ついボカしてしまいがちです。

しかし、それが画面が汚くなる原因なのです。

ボカしたくなる気持ちを、グッとこらえましょう。



ハッキリ、クッキリ、ボカさない、ですね。

ハーフトーンを描く

次に中間の明るさであるハーフトーンの部分を描いていきます。

明部よりも濃さと不透明度を下げて描いていきます。

ハーフトーンは、主に明部から暗部に切り替わる中間地帯に出来ます。

まるみのある部分に出来やすい、と言ってもいいですね。

また物体の形状を意識して、その表面をなぞる様に筆をストロークさせます。

ハーフトーンにより物体の形状が浮かび上がり、リアルさが出ます。

細部を描き込む

全体が描けたら、細部を描き込んでいきます。

初心者ほど、描いている際中に細部を気にしがちです。僕もそうでした。

しかし、実際は細部は最も気にしなくていいです。一番最後に描きこめばいいだけだからです。

全体のバランスの方が遥かに重要です。

背景を描く

メインが描けたら背景を塗っていきましょう。

なるべく大きい筆を使うのがポイントです。

全体を整えて完成

これで立体感、存在感のある厚塗りが出来ました!

お疲れ様です!

歴史や文化もわかる 西洋美術史の教科書

まとめ

実践的な厚塗りのコツを紹介しました。

油絵の描き方は、厚塗りの教科書とも言えるものな訳です。

そして、この基礎基本はデジタルでも問題なく応用出来ます。

より本物らしい、存在感のある厚塗りを描いてみましょう。